答えと解説
Q1 地震が起きたとき、気象庁は「震度◯」という形で揺れの強さを発表しています。
では、この“震度”は全部で何段階あるでしょうか?
10段階
気象庁の震度階級は「震度0」「震度1」「震度2」「震度3」「震度4」「震度5弱」「震度5強」「震度6弱」「震度6強」「震度7」の10階級となっています。
参考▸気象庁HP
Q2 地震の規模を表す「マグニチュード」の数字が1つ大きくなると、地震のエネルギーはどれくらい増えるでしょうか?
約32倍
マグニチュードが1増えると、地震が放出するエネルギーは約32倍になります。
これは、マグニチュードが「対数スケール(logスケール)」で表されているためで、
小さな数字の違いが実際のエネルギーでは大きな差になることを意味しています。
参考▸仙台管区気象台配信資料[PDF]
Q3 地震の「マグニチュード」と「震度」の関係について、正しく説明しているのはどれでしょう?
マグニチュードが同じでも、震源からの距離などにより震度は異なる
震度はその地点の揺れの強さであり、震源からの距離や地盤の状態によって異なります。マグニチュードは地震そのものの規模を示す値です。
参考▸仙台管区気象台配信資料[PDF]
Q4 地震や地形の話でよく出てくる「トラフ」という言葉は、次のうちどれを意味しているでしょうか?
プレートの境界にできる、海底の細長く深い溝状の地形のこと
「トラフ(trough)」とは、海底にできる細長くてやや浅い溝状の地形のことで、プレートの境界(特に沈み込み帯)に形成されます。たとえば「南海トラフ」は、フィリピン海プレートがユーラシアプレートの下に沈み込むプレート境界にあり、繰り返し大きな地震を引き起こしてきた震源域です。
参考▸地震調査研究推進本部ホームページ
Q5 南海トラフ地震は、次のうちどのタイプの地震にあてはまるでしょうか?
海のプレートと陸のプレートの境目で起こる「海溝型地震」
「海溝型地震」は、海のプレートが陸のプレートの下に沈み込む場所(海溝付近)で発生する大規模な地震です。プレート同士の境界で長い時間にわたって歪みがたまり、一気に解放されることで大地震が起こります。南海トラフ地震はその典型であり、過去にも周期的に発生して大きな被害をもたらしてきました。
参考▸大阪管区気象台「地震と南海トラフの基礎知識」
Q6 南海トラフ地震が発生した場合、津波の到達が最も早い地域では、何分以内に第一波が到達するとされているでしょう?
5分以内
地震発生直後に強い揺れを感じた場合、津波警報の有無にかかわらず、すぐに高い場所へ避難する行動が命を守る鍵になります。特に津波到達が早い地域では、「揺れたらすぐ逃げる」が重要な原則です。
参考▸内閣府「南海トラフ巨大地震対策」
Q7 緊急地震速報は、どのくらいの強い揺れ(最大震度)が予想されるときに発表されるでしょうか?
震度5弱以上
緊急地震速報は、最大震度5弱以上の揺れが予想されるときに、震度4以上の揺れが予想される地域に対して発表されます。また、令和5年(2023年)2月1日からは、長周期地震動階級3以上を予想した場合にも緊急地震速報が発表されます。震源が近く揺れがすぐ来る場合など、速報が間に合わないこともあります。
参考▸政府広報オンライン
Q8 大津波警報が発表される波の高さは何メートル以上?
3m
予想される津波の高さが、高いところで3mを超える場合に発表。1mを超え3m以下の場合は「津波警報」、0.2m以上・1m以内の場合は「津波注意報」が発表されます。
「大津波警報」が出た場合、人の命にかかわる非常に危険な津波が想定されており、ただちに避難することが強く求められます。通常の津波警報や注意報とはレベルが異なるため、最大限の警戒が必要です。
参考▸気象庁HP
Q9 東日本大震災(2011年)の教訓として、「津波てんでんこ」という言葉が再注目されました。この言葉が意味することとして、最も正しいものはどれでしょう?
津波が来たら、各自がすぐに自分の判断で逃げるという教え
「津波てんでんこ」は、助け合いを否定するのではなく、「まずは自分が助かることが最優先」という考えに基づいています。周囲の人も同じように避難する前提で、「誰かのために迷うことなくすぐ逃げる」ことが、結果的に集団の生存率を高めるという実践的な知恵です。
参考▸いわて震災津波アーカイブ 希望
Q10 鹿児島市の津波避難ビルは何カ所ある?
69カ所(令和6年10月18日時点)
鹿児島市では、市内69カ所の堅固な中高層の建物等を緊急一時的な避難施設「津波避難ビル」として指定し、津波発生時の迅速な避難を確保しています。
【津波避難ビルの要件】
●新耐震基準(昭和56年6月1日以降の建築基準法における耐震基準)を満たすものであること
●3階建て以上(おおよそ9m)かつRC(鉄筋コンクリート)造またはSRC(鉄骨鉄筋コンクリート)造であること
●24時間避難が可能なこと。(外階段や守衛等の対応でも可)
参考▸鹿児島市ホームページ「津波避難ビル指定一覧」