何? このかき揚げのサクサク感は!
リビング静岡の配信記事を読んで、無性に食べたくなった「桜エビのかき揚げ」。乾物の桜エビはもらうことがあっても、生の桜エビをかき揚げで食べる機会は鹿児島ではめったにないので、食指が動いた次第。
「最近、桜エビの水揚げが少ないみたいよ」と聞いていたものの、11月初旬、意を決して足を運んだのでした。
「くらさわや」のある由比は、桜エビ漁の本場。夕方の営業開始前に店に着いたため、周辺を散策しながら小高い場所から駿河湾を眺めていたところ、港から一斉に沖に出る数多くの船影が見えました。
薄暮が迫っても、まだ温暖な空気が漂う海沿いの11月。店の窓に明かりがついたのを確認し、ぺこぺこの腹を抱えて店内へ。
店主に「船がいっぱい沖へ出ていったけれど、何漁ですか」と聞いたところ、「今秋初の桜エビ漁だよ」とのこと。確かに店の窓越しにも船が小さく確認できました。
記事で見た通りの海と高速道路と国道と東海道線がワンセットになったジオラマのような眺望に感動しながら、お目当ての「桜エビ釜めしセット」を注文。
静岡のおいしいお茶を飲みながら、待つことしばし。
小鉢が運ばれ、待望のかき揚げが目の前に!
現れたとたん、箸に手が伸びてしまいますが、そこは、釜飯がそろうまで我慢がまん。
ようやく全品がスタンバイOK。釜飯の蓋を取り、立ち上る湯気と桜エビのプチっとしたぷりぷり感にうっとり。
まず、かき揚げは、サクサクとした食感がものすごく良く、後で揚げ方のコツを聞いたところ、最初に桜エビに粉をまぶしてから水を加えると衣が軽くパリッと仕上がるのだとか。
次は、釜飯。箸が止まらず、小ぶりの飯碗によそっても、よそっても釜の中の飯は減る気配がないのに驚きました。「ふーっ、食べたなぁ」と満足な気分で窓の外に目をやると、辺りはすっかり暗くなっていました。鹿児島から目指した甲斐のあった食旅でした。
◆不思議な電柱飾り
旅に出て、あちこちすると、不思議な物に遭遇することがよくありますよね。
くらさわや近くの電柱に巻かれていたカバーのデザインは、おそらく深い湾でとれる魚と富士山と、由比を組み合わせたロゴのような物でした。
◆清水で発見、「1回目出ました!」の文字
翌日、清水港の「清水魚市場 河岸の市いちば館」で、夕べの桜エビ漁のとれたてが並んでいました。「うーん、買ってかえりたいが、まだ旅は続くので、見るだけに…」。また、次回の旅でお会いしましょう。さいなら、さいなら、さいなら。