おでかけスポット「鹿児島県霧島アートの森」の楽しみ方!野外アート・建築・見どころを紹介

おでかけスポット「鹿児島県霧島アートの森」の楽しみ方!野外アート・建築・見どころを紹介
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火山が生んだ高原に広がる「鹿児島県霧島アートの森」

宮崎県と鹿児島県の県境にある、20余りの火山が連なる霧島連山。火山が生み出した山々の造形やカルデラ、火口湖が織りなす景観は、四季ごとに表情を変え、多くの登山客や旅人を魅了しています。その霧島連山のひとつ栗野岳の標高約700メートルに位置する高原にあるのが、野外美術館「鹿児島県霧島アートの森」です。

駐車場からまっすぐ伸びるアプローチ沿いには、コブシの木が並びます。春には白い花を咲かせ、夏には青々と葉がしげり、秋には実を、冬には葉を落とす姿を見せてくれます。時期によっては、霧に包まれた幻想的な風景が広がる「鹿児島県霧島アートの森」は、自然そのものまでもが、“アート”の一部として感じられる美術館です。

森の中でアートと出合う野外美術館

▲草間 彌生『赤い靴』制作年:2002年 ©YAYOI KUSAMA ※画像転載不可

敷地内には、草間彌生氏をはじめ、国内外の著名なアーティストによる個性豊かな作品が点在しています。一年を通して楽しめる野外アートでは、さまざまな角度から作品を眺めたり、手で触れたり、座ったりしながら鑑賞できます。森の中を歩いていると、木々の間から突然作品が現れることもあり、自然とアートが溶け合う風景に出合えます。

▲チェ・ジョンファ『あなたこそアート』
▲牛嶋 均『キリシマのキチ』

作品は、作家たちが実際にこの地を訪れ、霧島の文化や風土にふれながら想像を膨らませて生み出した、この場所ならではのもの。自然の景観を生かしながら配置され、約2キロの遊歩道でゆるやかにつながっています。ゆっくり巡ると45分ほどですが、決まった鑑賞ルートはなく、その日の気分で自由に散策できるのも魅力です。

▲通畠 義信『時の巣』
▲牛嶋 均『キリシマのキチ』
▲タン・ダ・ウ『薩摩光彩』

太陽の光が降り注ぐ開放的な空間で、のびのびと過ごしたいときは「野外広場」。木々の香りや鳥の声、せせらぎに包まれながら歩きたいときは「樹林ゾーン」。自然の中を歩きながら、五感や直感でアートにふれられます。

自然と建築がつながる「アートホール」

▲牛嶋 均『キリシマのキチ』
▲展示室 ※許可を取って撮影しています
▲多目的スペース

「アートホール」は、建築家・早川邦彦氏が設計した建物で、アルミに覆われた直方体の外観が印象的。ここでは、企画展やコレクション展が開かれます。ガラス越しに光や風景が入り込み、外と内の境界がゆるやかにつながるような空間。駐車場から伸びるアプローチは建物を通り抜け、その先の屋外空間へと続いていきます。自然、建築、アートがひとつの風景として重なり合うのも、「鹿児島県霧島アートの森」ならではの魅力です。

「鹿児島県霧島アートの森」野外作品の一部を紹介

「鹿児島県霧島アートの森」が発行する野外展示作品解説「鑑賞のとびら」には、

と書かれています。
そのため、ここでは作品の解説ではなく、実際に現地を訪れた、あちこち編集者の視点で紹介します。作品からどんな印象を受けるかは、人それぞれ。ぜひ、自分なりの感じ方で楽しんでみてください。

◆草間彌生『シャングリラの華』

▲草間 彌生『シャングリラの華』制作年:2000年 ©YAYOI KUSAMA ※画像転載不可

「鹿児島県霧島アートの森」に到着してまず、出迎えてくれる作品。草間氏ならではの鮮やかな色彩と大胆さが、緑豊かな風景の中でひときわ存在感を放ちます。力強く咲き誇る作品を見ていると、これから出合うアートに期待が膨らみ、自然と気持ちが高まります。

◆カサグランデ&リンターラ『森の観測所』

▲カサグランデ&リンターラ『森の観測所』

森の中を歩いていると、木々の隙間に白いものが見えてきます。
その白い壁に映り込む木々の影や、やわらかく差し込む光。その動きを眺めているだけでも面白い。

中に入り、中央に立つと足元に敷かれた石を踏む音の響きを感じます。作品はベンチにもなっているので、座って自然の気配に耳を澄ませるのもおすすめ。作品名のとおり、“森を観測する”ような感覚を味わえます。

ダニ・カラヴァン『ベレシート(初めに)』

▲ダニ・カラヴァン『ベレシート(初めに)』

ガラスの向こうには、高原の空と風景がまるで一枚の絵画のように広がります。入る前はその光が見えるだけ。そこに近づくにつれて、少しずつ景色の輪郭が現れてきます。床や壁の隙間から外の様子が目に入り込み、閉ざされた空間の中で、自分のいる位置を感じます。そのときの自分の感情に目を向けてみるのもおすすめです。

アントニー・ゴームリー『インサイダー』

▲アントニー・ゴームリー『インサイダー』

樹林ゾーンの階段を下り、木々の間をよく目を凝らして見てみると、人影のようなものが現れます。それは、作者自身の身体を型取りし、数学的法則に基づいて抽象化した人体像。最初は少し不気味にも感じますが、ひとつ、またひとつと見つけていくうちに、「なぜこの場所に」「なぜこのポーズなのだろう」と、不思議と引き込まれていきます。少し怖いのに、不思議とまた会いに行きたくなる作品です。

▲福澤 エミ『インターリンク』

ここで紹介した作品はほんの一部。実際に園内を歩くと、自然の中で思いがけず作品に出合う楽しさがあります。

「鹿児島県霧島アートの森」では、職員と一緒に野外展示作品を巡る「園内ツアー」や、年6回、講師を招いて作品制作をする「発見楽しみ工房」なども開催しています。 また、今後の企画展にもぜひ注目してみてください。

▲クイズを解きながら、野外作品を鑑賞 ※持ち出し自由
▲西野 康造『気流ー風になるとき』
▲牛嶋 均『キリシマのキチ』

霧島の自然の中に点在する作品を巡る「鹿児島県霧島アートの森」。歩くたびに景色や空気が変わり、その日の天気や季節によっても、作品の見え方は少しずつ変化します。日常から少し離れ、自分の感覚のままに過ごせる場所。霧島ドライブや登山とあわせて、高原に広がるアート空間を訪れてみてください。

INFORMATION

鹿児島県霧島アートの森

住所
鹿児島県姶良郡湧水町木場6340−220
電話番号
0995-74-5945
開園時間
9:00~17:00
休館日
月曜 ※祝日の場合は翌平日
年末年始 ※12/29~1/2
入園料
一般:400(320)円
高大生:280(220)円
小中生:200(160)円
幼児:無料
※( )内は20人以上の団体料金
可能な支払い方法
現金・クレジットカード・電子マネー
駐車場
本記事はライターが取材・校正を行った上で作成した記事です。
内容は2026年06月時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
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