
2026年7月26日(日)~8月30日(日)、野性爆弾・くっきー!さんによる新たな展覧会「くっきー!乙女展in枕崎」を枕崎市の南溟館で開催しています。
芸人の枠を超え、アートや音楽など、独自の世界観で創作活動を続けるくっきー!さん。芸歴30年の節目を迎える今年、鹿児島・枕崎へ!

独学で生み出してきた数多くのアート作品の中から、特に印象的な“乙女”というモチーフにスポットを当てて展示します。かわいらしさとユーモアが入り交じる唯一無二の“くっきー!ワールド”を館内いっぱいに体感できる展覧会です。
くっきー!さん登場、オープニングセレモニー&内覧会をレポート!
開催初日の7月26日には、くっきー!さん本人が南溟館を訪れ、オープニングセレモニー&内覧会を開催。作品に込めた思いや見どころを、ユーモアあふれるトークでメディアに語ってくれました。あちこち編集部がその様子をレポートします。
◆笑顔に包まれたオープニングセレモニー

乙女展オリジナルグッズのTシャツ姿で登場したくっきー!さん。
テーマの“乙女”について、「僕は乙女への憧れをひそかに抱いているんです。僕だけじゃなく、誰しもが“美しくなりたい”“かわいいものが好き”とか乙女な部分をどこかに持っていると思うんですよ。作品を通して、そんなありのままの自分に気付いてもらえたらうれしいですね。日本各地で開催していきたい乙女展のスタートを、本土最南端の鹿児島・枕崎で迎えられたことに感謝しかないです」と笑顔で話しました。
その後、くっきー!さんと枕崎の前田祝成市長らがテープカットを行い、展覧会は華やかに幕を開けました。

◆展覧会の見どころや制作の裏側を聞きました!

くっきー!さん案内のもと、いよいよ展覧会へ。
華やかなバラのゲートをくぐると、最初に出迎えるのが「バラ国」の作品たちです。バラを「花の王様」と捉え、王様の背景いっぱいにバラを敷き詰めることでその美しさを表現しています。

立体作品は、以前仕事でサンプルとして作ってもらった透明な顔のパーツがきっかけなんだとか。くっきー!さんは「捨てるのはもっちゃいないと思ってね。これもあのSDGsっていうんかな」と話します。

続いて並ぶのが、「乙女バレエ」シリーズ。
「体を使った乙女の一番美しい動きはなんだろうと考えて、競艇とか薙刀とか約60種類の競技を頭の中でトーナメント形式にした結果、優勝したのがバレエやったんです。見てほしいのは、すごい関節のやわらかさと、この曲線美ですね」とくっきー!さんらしいユニークな発想。
強烈なインパクトとユーモアの裏側には、驚くほど繊細な表現が隠されています。

作品を前に、思わず同じポーズをとりたくなってしまうのは、あなたの中の“乙女心”が目覚めた証拠かも!鏡に囲まれた立体作品は、自分も作品の世界に入り込んだような不思議な感覚を味わえます。

20点がずらりと並ぶ「肉糞乙女姉妹」は、約10年前から描き始めた乙女画の原点とされるシリーズです。キャラクターや色合いは違っても、どこか似た表情を浮かべる“乙女な姉妹たち”。


「乙女に関しては、モデルの中身は一応僕。僕がちょっと太ったらとか、僕が痩せたらとかって感じ。やっぱり自分のことは自分が一番好きなので。だから、肌のメンテナンスとかしてるんですよ。常に美に対する追求がすごくて。そういった自分の乙女性が現れている作品なんです」と制作背景から意外な一面まで教えてくれました。
作品ごとに添えられた思わずクスッと笑えるキャプションと、一人ひとりの表情の違いや共通点を見比べながら鑑賞するのも、くっきー!さんお勧めの楽しみ方です。

乙女気分が楽しめるフォトスポットに座り、くっきー!さんが最後に紹介してくれたのが、今回初披露となる新作「肉糞乙女姉妹」シリーズの「ローレンス」。
これまでの作品とはタッチを変え、アウトライン(輪郭線)をなくしたのが特徴です。「そうやって少しずつ進化してますね」とくっきー!さん。
シリーズに新しい“姉妹”として加わった、これまでとはひと味違う一作にも注目してみてください。

スペシャルトークイベントでは、前田市長との息ぴったりな掛け合いも
その後、会場を枕崎市市民会館に移し、約800人を前にスペシャルトークイベントも開催。チケットは即日完売するほどの人気ぶりで、市内外のみならず、宮﨑県や群馬県など県外からも多くのファンが駆け付けました。

吉本興業所属で鹿児島県出身の(仮)たろうさんとパイナップルつばささんMCのもと、くっきー!さんと前田祝成市長が“乙女”をテーマにした企画に挑戦。
「乙女ティータイム」では、かるかんや黒糖の丸ぼうろなど、鹿児島・枕崎の銘菓とお茶を味わいながら“乙女トーク”を繰り広げました。


さらに、“会場で一番の乙女”を決めるジャンケン大会では、勝ち残った4人が乙女アピールをし、くっきー!さんが優勝者を選ぶことに。ところが、くっきー!さんは4人全員を勝者に選び、サイン入りのオリジナルグッズをプレゼント。くっきー!さんの温かな人柄が伝わるひと幕となりました。


あちこち編集部が、くっきー!さんにインタビュー
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これまで鹿児島を訪れたことがあると伺いました。印象はどうですか?
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枕崎は今回が初めてですけど、鹿児島にはちょこちょこ来たことがあります。前に来た時は、ちょうど桜島の火山灰が降っている日で、ちょっと怖かった思い出がありますね(笑)。でも、黒豚とんかつを食べた時は衝撃でした。高野豆腐か!っていうぐらい肉汁があふれてきて、めちゃくちゃうまかったです。
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先ほど「乙女展」を満喫させていただきました!一つひとつの作品にストーリーがあるように感じたのですが、作品は、現実世界や生き方ともつながっているのでしょうか?
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ひも付いている部分はありますね。人って生まれた環境も違うし、生き方も全部違う。そういう人間らしさみたいなところも作品の中に出したかったんです。

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歯が欠けている作品が多いのも不思議に思いました。何か共通した理由があるのでしょうか?
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たしかに多いですね。歯が欠けてるのが好きなんですよ。きれいすぎたり、かわいすぎたりすると、どうしても機械的に思えて親近感が湧かなくて。だからちょっと“あかんところ”がある方が、人間味を感じてグッと寄れるんですよね。完璧じゃないからこそ魅力を感じるんです。

BALLET GIRL
アンナバントアンオー
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独創的である一方、装飾や陰影の付け方など繊細な表現にも驚きました。幼い頃から絵を描くのが好きだったんですか?
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好きでしたね。ずっと描いてました。最初は、漫画やアニメのキャラクターを真似して描いていました。美術部には入ったことなくて、美術の成績もあんまり良くなかったですけど。人から「これを描いて」って言われて描くより、自分の好きなように自由に描くのが好きなんです。
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今回の展覧会のテーマとなる“乙女”。くっきー!さんにとって、“乙女”とはどんな存在ですか?
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全人類共通やと思いますけど、“乙女になりたい”とか、“かわいいものが好き”とか、誰しも、心のどっかに乙女の部分ってあるじゃないですか。乙女の姿が一番むき出しの姿なんですよ。

オリジナルグッズのミラーを手に取り、「新しい魔はじき(魔よけ)にも良さそう」と一言
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くっきー!さんは、かわいい小物もお好きと伺いました。「乙女展」のオリジナルグッズもたくさん用意されていますが、お気に入りはありますか?
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あー、ほんまに僕ってそこが乙女っぽくて、一個に絞れないんですよね(笑)。お昼ご飯も、定食屋さんに入って「何にしよう…」ってずっと迷っちゃって、結局休憩時間終わって何も食べへんまま帰ったり。湯気だけ吸って帰るとかね。それぐらい優柔不断なんですよ。だから、お気に入りもなかなか決められないですね。



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そんな一面があるとは意外でした。作品を描くときも悩むことはあるんですか?
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作品を描くときは悩まないですね。最初から「これを描こう」とは決めてなくて、なんとなく真ん中の位置だけ決めて、そこから描きながら広がっていく感じ。僕というよりキャンバスが決めてる感じですね。
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キャンバスに導かれるように作品を描いていくなんて、まさにアーティストですね。今回、初めて枕崎を訪れて、「これを題材に描いてみたい」と感じたものはありますか?
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昨日、枕崎の街をぐるっと回らせてもらったんですけど、今描くなら、夜の漆黒、街灯が一つだけついている絵を描くかもしれないですね。真っ暗の中で歩いていると電車の音だけが聞こえるっていう。東京にはない景色でした。でも、なんかそれが逆にいいなと思いましたけどね。耳が研ぎ澄まされるというか、あれは絵になると思います。
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最後に、鹿児島の皆さんへメッセージをお願いします!
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鹿児島の人って、西郷さんのような力強いイメージがあるんですよね。だから、どこか無理をして「強くあらなあかん」と思っている人も多いんちゃうかなって。でも、違う違う!もっとかわいくていいんだよ、ありのままの乙女でいてよって伝えたいんです。この展覧会を通して、「かわいい」って思う気持ちや、自分の中にあるありのままの“乙女心”をさらけ出してもらえたらうれしいですね。
「くっきー!乙女展in枕崎」
会場:枕崎市文化資料センター南溟館
HP:https://nanmeikan.jp.net
