
鹿児島中央駅から車で約1時間の、天璋院篤姫(てんしょういんあつひめ)ゆかりの地・薩摩今和泉(さつまいまいずみ)。今和泉島津家の領地だったこの地に、築110年以上の古民家があります。ここは、花かご御膳のランチと土鍋ごはんで人気の「古民家で昼ごはん 梅里(ばいり)」(以下、「梅里」)です。営業時間は11時から14時30分までと、昼どきには多くのお客さんでにぎわいます。



風に揺れる暖簾(のれん)をくぐると、日本の伝統的な木造建築の家屋が。玄関を上がり先へすすむと、畳の空間が広がり、梁(はり)や柱からは長い年月を重ねた趣が感じられます。窓の向こうには錦江湾と桜島を望む景色。縁側では、5本の梅の木がある庭園を眺めながら、ゆったりとした時間が過ごせます。


「梅里」という店名は、女将の今奈良さんが幼い頃、祖父と一緒に見ていた時代劇『水戸黄門』の思い出から。徳川光圀が隠居後に名乗った呼び名で、その響きが好きで心に残っていたため店名にしました。 新春には梅の花が咲き、収穫した実は自家製の梅干しとして提供しています。今では、毎年、その味を心待ちにするお客さんも多いそうです。
注文ごとに炊き上げる土鍋ごはんと、旬の食材の「篤姫御膳」

メニューは「篤姫御膳」のみ。刺身や天ぷら、煮物、小鉢などが彩りよく並ぶ花かご御膳に、伊佐米「ひのひかり」を炊き上げる土鍋ごはんがセットになっています。
ごはんは注文を受けてから炊き始めるため、提供までに約25分かかりますが、土鍋から立ち上る湯気や炊きたての香りを想像しながら待つひとときです。最初の一杯はスタッフがよそってくれる、うれしい心配りもあります。




お漬物は常時3種類が並び、好きなものを必要な分だけよそうスタイル。この日は人気の自家製梅干しもあり、炊きたてのごはんとの相性も抜群です。

料理は、地元で採れた旬の野菜を中心にした献立。この日の小鉢は、指宿特産のオクラを使った「オクラの柚子胡椒あんかけ」と、「モロヘイヤの胡麻和え」でした。
「オクラの柚子胡椒あんかけ」は、オクラの食感に、やわらかなささみの旨み。ほんのり香る柚子胡椒の風味がアクセントとなっています。「モロヘイヤの胡麻和え」は、とろりとした口当たりに出汁の風味が重なり、ごはんにのせて食べたくなるおいしさです。

刺身はブリとかんぱちで、その日の仕入れによって内容が変わります。天ぷらは衣が軽やかでサクッとした食感。天つゆとお茶塩で楽しめます。じっくり煮含めた煮物は、中までしっかり味が染み込み、噛むたびに旨みがじんわりと広がります。みそ汁はやさしい味わいで、おかわり自由です。



お茶は温かい緑茶や冷たい緑茶など数種類が用意されています。なかでもおすすめは、「美人茶」。ハト麦やハブ茶、ほうじ茶、クコ、アロエ、よもぎ、どくだみ、グァバ、ビワなどをブレンドしたオリジナルのお茶で、香ばしくすっきりとした飲み口は食後にもぴったりです。
古民家ならではのしつらえや、歴史を感じる店内にも注目



料理だけでなく、築110年以上の古民家ならではのしつらえにもぜひ注目してみて。
店内で使われているテーブルは、建具をリメイクしたもの。たんすはカウンターとして生まれ変わり、当時使われていた家具や物を大切に生かしています。女将が集めたおちょこも、店内のあちこちに飾られ、空間に彩りを添えています。

また、和雑貨やミニかごのほか、指宿市で明治45年創業の「中園久太郎商店」の漬物、「梅里」で提供している美人茶やお米も販売しています。


夏は錦江湾を望む海側の席で、冬は陽だまりが差し込む縁側の席で、ぽかぽかと暖かい時間を。どこか懐かしく、日本家屋ならではの落ち着いた雰囲気に包まれます。
海が近く、松並木が続く薩摩今和泉。「梅里」を訪れた際は、食事だけでなく周辺もゆっくり散策してほしいと今奈良さんは話します。
篤姫ゆかりの歴史ある町で、炊きたての土鍋ごはんと古民家ならではの穏やかな時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
古民家で昼ごはん梅里
- 住所
- 鹿児島県指宿市岩本2848−2
- 営業時間
- 11:00~L.O.14:30(~15:30)
- 定休日
- 火曜、第三水曜
- 可能な支払い方法
- 現金・クレジットカード・電子マネー
- 駐車場
- 有
- ホームページ
- https://kominka-bairi.com/
- @kominka_bairi