JR「宇宿駅」と鹿児島市電「脇田電停」から徒歩２分の場所に、だし薫る煮干しパスタの店「タスパスタ」があります。語呂が良く、つい口に出して２度言いたくなるような耳馴染みのいい店名には、新しい味わいや魚のおいしさをたくさんの人に楽しんでもらいたいとの思いが込められています。
気さくな黒木さんご夫婦が営む「タスパスタ」。店頭には横切る通行人をキャッチするかのように、ユニークな魚の風鈴が揺れています。ポップなブルーのスタンド看板や扉横のフォークと麺のサインも魅力的です。店内はカウンターの６席。座り心地のいい椅子にオシャレな雰囲気で、パスタへの期待感も高まります。
一皿に前菜からメインまで。季節の味も楽しめる大満足の「煮干しパスタ」
メニューは「煮干しパスタ」850円。「きのこ入り煮干しパスタ」1,000円。「味噌煮干しパスタ」1,000円。「期間限定パスタ」1,300円の4種類のみ。この日は「きのこ入り煮干しパスタ」をいただきました。
メインの煮干しパスタの周りには、自家製ハム、スペイン産サラミ、サルシッチャ、アオサを練り込んだゼッポリーニ、今が旬のシラス入りフリッタータ（ひと口サイズのイタリアンオムレツ）、赤たまねぎ、きのこ、季節の野菜が添えられ、鮭節がトッピングされています。煮干しだしの豊かな香りとともに味わう、盛りだくさんのワンプレートです。
驚きの味わい！低加水の麺「カラヒグ麺」と旨みたっぷり「煮干しだし」
太目の麺は特製だしのソースがよく絡み、もちもちとした食感。極上のだしの香りや旨みはクセになるおいしさです。麺は生麺『カラヒグ麺』を使用しています。
「カラヒグ麺は、東京の３大製麺所の１つ『浅草開化楼』の製麺師・不死鳥カラスさんとイタリア料理人の樋口敬洋さんが開発したパスタ用の生麺です。特徴は水分量を極力抑えて打った低加水であること。湿度に敏感なので、５分ほども置いているとすぐ乾いてしまうんですよ」と店主の黒木さん。最上のパスタ麺を探してたどり着いた「カラヒグ麺」は、熊本にある評判の「富喜製麺所」から取り寄せています。デリケートな麺は、調理や取り扱いには細心の注意が必要ですが、誰もがうなる格別のおいしさ！調理はスピーディーに行われるので、すぐに食べられるのもうれしいポイントです。
お皿を彩るおいしいトッピングにも注目
特製のだしは、長崎県産や串木野漁港で仕入れる煮干しの他、ホタテ干貝柱、宗田節、さば節、ミネラルが豊富な利尻昆布など10種類以上の食材を使い毎日手作りしています。お皿を彩るトッピングもすべてこだわりの一品。大きくて柔らかなハムは自家製です。ハーブをたっぷり使い3日以上漬け込むので、肉にしっかりとハーブの旨みも溶け込んで絶品。ピザ生地にアオサを練り込んだゼッポリーニもお店で毎日揚げています。普通盛りは麺200g。女性は50g少ない小盛で食べる人が多いそうです。多彩な味わいの一皿は食べ応えがあり大満足。
初めて来店したお客から「どんなパスタが出てくるか想像がつかない」と言われることもある「煮干しパスタ」。深く優しい旨みを味わっていると、気持ちもほっとしてきます。
「うちのパスタは油と塩は控えめにして、その分旨みがたっぷり。パスタと言ってますが、どちらかというと和食と同じ発想で作っています。１杯のラーメン感覚で気軽に味わって欲しいですね」と黒木さん。
開店から３年。開店当初は女性客が多かったそうですが、今では〝煮干しファン〟の男性客も増え、県外からやってくる常連さんや、煮干しが大好きな小学生の孫とおばあちゃん連れも訪れます。
幅広い層に愛されている「タスパスタ」。黒木さんご夫婦の優しさ溢れる人柄にも和みます。以前は、南さつま市で居酒屋やステーキ店を経営され、若い頃は東京での広告代理店勤めで、かなりのお店を食べ歩いた黒木さん。磨かれた味覚から、他では味わえないメニューが次々と生まれます。季節の食材を使った「期間限定パスタ」は、トマトやクリーム系などのメニューも提供されます。新メニューはインスタグラムでチェックを。新しい味わいの「煮干しパスタ」を食べに、ぜひでかけてみて！
だし香る煮干しパスタのお店「タスパスタ」
- 住所
- 鹿児島県鹿児島市宇宿３丁目19-1
- TEL
- 099-254-8765
- 営業時間
- 11:00〜15:00（L.O.14:30）
- 定休日
- 水曜（※インスタグラムで確認を）
- 可能な支払い方法
- 現金のみ
- 駐車場
- 無
- @tasupasta
