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あちこち編集長の安田です。
私たちあちこちの編集ライターは、メディアを通じて鹿児島のおでかけ情報を言葉と写真で伝えています。そのため、取材では魅力を見つけることが重要です。これには今までの経験が生きてくると感じることが多々ありました。
私のコラムでは、仕事以外での気づきや心動かされた場所や体験について書いていきます。
今回は鹿児島県出水郡「長島町」に初めて訪れた時のことです。
その日は7月29日(月)で、ひまわり畑などの取材でした。長島本島すべては周れていませんが、黒之瀬戸大橋を渡ってから蔵之元フェリー乗り場まで行く道のりと、行人岳を紹介します。コラムというよりかレポートのような内容ですが、最後まで読んでいただけると嬉しいです。
長さ502メートルの黒之瀬戸大橋を渡って「長島」へ
鹿児島県阿久根市から青い色の「黒之瀬戸大橋」を渡ると出水郡長島町に到着します。橋の長さは502メートルで車で数十秒ほどで渡れますが、その短さにもかかわらず、長島の魅力に心が高揚しました。
◆心を鷲掴みされた「上り浜・汐見の段々畑」の景色
長島の景色は、どこまでも広がる青空と海が魅力です。国道389号線を指江方面へしばらく車を走らせると、思わず「わぁーーー!!!」と声をあげてしまうほどの美しい海と打ち寄せる波、段々畑が一体となった絶景が広がります。
ここまで段々畑が続く景色を見たのは初めてでした。この場所からも波の音が聞こえ、磯の香りが漂ってきます。
この景色を見てから、これからの長島巡りがますます楽しみになりました。また、長島の空き地や畑の土は赤く、「赤土」と呼ばれています。普段見慣れた土の色とは大きく異なり、鹿児島ではない遠くに来たような気持ちになりました。
◆ゆったりのんびりとしたくなる「長崎鼻灯台公園」の景色
青い海と空に、真っ白な塔が美しい場所。
東シナ海に沈む夕日を見ることができる場所としても有名です。地元の人はもちろん近隣市町村の人も訪れます。この長崎鼻灯台公園の周辺は、広大なひまわり畑が広がり、7月中旬から8月上旬に見頃を迎えます。その数は約60万本といわれ、海と空、灯台の前に黄色の絨毯が敷かれる、夏季だけの景色です。
この日は鹿児島市内へ夕方までには戻らなくてはいけないため、夕日を見ることはできませんでした。とても残念…。旅のやり残しは、その地にまた訪れたいという気持ちにさせます。
◆透き通った海水が美しい「小浜海水浴場」の景色
ここは、たまたま立ち寄った場所。
海水浴場には駐車場やお手洗いがあり、海の家もオープンしていました。夏休みを感じながら見た海は、普段見ているものとは全く違うものでした。なんて綺麗なの!と感激。
この年になると海に入りたいとは思いませんが、そんな気持ちを忘れるくらい美しく、思わず飛び込みたくなります。この日のこの時間、浜へ降りる階段のすぐ近くまで海水が来ており、透き通る美しさと波しぶきにとても癒されました。
◆人の営みを感じる「蔵之元港」周辺の景色
漁船も浮かぶこの港は、熊本県天草市の牛深港に30分で行けるフェリー乗り場です。釣りをする地元の人や、フェリーを待つ人が見られました。近くにはグラスボートなどが楽しめる民宿もあります。
港の横には鳥居が凛と佇む姿が。ここは「正一位白髭稲荷大明神」(しょういちいしらひげいなりだいみょうじん)階段を登ると、蔵之元港を見下ろし鳥居との景色が楽しめ、春には桜が咲く場所でもあるそうです。
濃い緑の葉に朱色が美しく迫力を感じました。このときは時間の関係で拝殿までは行けませんでしたが、この景色だけでも思わず手を合わせたくなります。
◆島々を見渡す「行人岳」からの景色
取材先でおすすめされたので帰りに立ち寄ってみた場所。眺望がすばらしく、遠くの島々を見ることができます。天草の島々や出水、水俣、遠くは島原(雲仙岳)や霧島(韓国岳)まで見渡せるとのこと。毎年2月中旬から3月にかけては、ツルの北帰行が観察できるそうです。このような壮大な景色を見ていると、まだまだ行ったことのない場所には、私の知らないことが沢山あるんだろうなといつも思ってしまいます。
いかがでしたでしょうか。
普段カメラで撮影していますが、肉眼で見るのとはやはり違いますね。7月の長島はとても暑く、汗だくで巡りましたが、海風が心地よく、素敵な場所だと感じました。これは写真では伝わりにくいものです。ぜひ、気になる場所には実際に訪れてみてください。見るだけでは得られない、面白い体験がきっと待っているはずです。