鹿児島中央駅から車で約8分の場所にある「HARRYS ANTIQUE MARKET(ハリーズ アンティーク マーケット)」は、アンティークやヴィンテージ家具の販売と、家具の修繕・修復を行うリペア工房が併設されたお店です。
鹿児島で30年以上アンティーク家具や雑貨をあつかう「ギャラリー陶夢」の姉妹店として始まり、独立を機に2024年8月に西別府へ移転オープンしました。
「HARRYS ANTIQUE MARKET」では、主にヨーロッパのミッドセンチュリーモダン家具を取りそろえており、イギリス・デンマークで研修を受けた熟練の修復士がいます。〝家具を長く使う〟という暮らしの提案から、現代家具や日本家具など、家具全般の修繕・修復も行っています。
オーナーの岩本さんは「ギャラリー陶夢」を経営するお母さまの影響から、幼少期よりアンティークにふれてきました。「長く使い続けられる家具には、経年から生まれる風合いと、手入れをすることで生まれる美しさがあります。次世代にも使える家具です」とそれぞれの家具の特徴を丁寧に教えてくれます。
熟練の修復士が施す、家具本来の美しさを活かした家具
店舗の2階に上がると、ミッドセンチュリーの家具やインテリアが展示されています。ヨーロッパで直接買い付けて輸入したものを、修復士がメンテナンスをしてから販売しています。
ミッドセンチュリーとは、第二次世界大戦後の新たな生活様式から生まれた家具や建築物のデザインで、中流家庭や役場、学校の公共施設でも用いられていました。現代家具の礎ともなっているミッドセンチュリーは、機能性を重視したモダンなデザインで現代でも多くのファンがいます。それは、ローズウッドなど今では貴重とされる木材で作られる家具や、デザイナーによって異なる魅力があるからです。
デザイナーによって異なるミッドセンチュリー家具の魅力
フランスの家具デザイナーで家具職人のClaude Vassal(クロード・ヴァサル)がデザインしたデスク。1955年の作品です。見る角度によって印象が異なり、曲線と直線が美しいデザイン。キャビネットの傾斜した形状は、上段を引き出したままでも下段の中が見やすく取りやすい作りとなっています。
このときデスクと一緒にディスプレイされていたのが、フランスのデザイナーMarcel Gascoin(マルセル ガスコアン)がデザインしたCB Chair。1951年の作品です。座面と背面は籐で編まれ、職人の手によって当時のデザインを忠実に再現しているといいます。
布張りの家具は、すべて布と中綿も新しくしています。クッションの厚みや、角の折り目、ソファの骨組みとのバランスなど、見た目の美しさはもちろん、座り心地も考えメンテナンスをしています。
家具については、公式HPやInstagramで詳細を確認できます。もちろん、実際に店舗に行って実物を見ることも。それぞれの家具について、岩本さんが丁寧に教えてくれます。
どの家具も作り手であるデザイナーの思想やデザインの特徴があり、ストーリー性を感じるものばかりでした。その魅力を生かしながら修繕・修復を行う「HARRYS ANTIQUE MARKET」は、大切な家具のパートナーとして長く付き合えるお店です。これからの暮らしと出会いにぜひ、おでかけしてみてください。
※記事内で紹介する家具は2024年9月現在に展示されたものです。売り切れになる場合があります。
HARRYS ANTIQUE MARKET
- 住所
- 鹿児島県鹿児島市西別府町3116−47
- 電話番号
- 099-803-3622
- 営業時間
- 11:00~19:00
- 定休日
- 水曜
- 可能な支払い方法
- 現金・クレジットカード・電子マネー
- 駐車場
- 有
- @harrysantiquemarket