照国神社から黎明館方面へ3分ほど歩くと、青いタイルに「マルタマビル」の文字が見えてきます。そのビルの1階スペースにあるのが「saku.Botanicalworks」(以下「saku.」で記載)です。店舗や会社内の装飾、ブライダル、植栽など、〝植物〟に関する依頼を一手に引き受けるお店で、2024年で14年目を迎えます。
道路沿いから一歩店内に入ると、まるで森林にいるような気持ちになる空間。グリーンの壁ができるほどに、店の前や横、壁や天井からも観葉植物や盆栽が飾られています。
店内でセメントと火山灰を混ぜて作る鉢は、形や色、大きさもさまざま。手仕事ならではの個性がありながらも、自然な風合いの器が、植物の美しさを一層引き立てています。じっくりと見ていると、大きく曲がった幹の木や、どっしりと構えた姿の木など、愛おしく感じられる植物がたくさんあります。
四季のうつろいが感じられる盆栽と植物の魅力
このときは、福岡のイベントに出店するための盆栽がたくさん並んでいました。掌に乗せても余るほど小さなものから、両手で抱えるほど大きなものまであります。 丁寧に土をほぐし、根を整え、鉢に植え苔を敷いていく前薗さん。
「何かを作る仕事がしたいと思ったとき、実家が花屋だったことから、花を使って装飾したりアレンジするのもものづくりだと気がつきました」とこの仕事を始めてから、季節ごとに好きな植物が増えていき、どんどんこの仕事が好きになっていったと言います。
春の訪れを象徴する「桜」は、満開の花はもちろん、花が咲きだす前のつぼみ、風に舞う花びら、花も葉もない幹の佇まい、艶のある黒っぽい樹皮などの魅力があると教えてくれました。落葉樹や盆栽は、まさに一年を通して〝四季〟を感じることができます。このときは10月の終わりで、赤やオレンジの実をつけたものがありました。
彩鮮やかな切り花と、グリーンが美しい枝木
店内のさらに奥に進むと、天井を覆うたくさんのドライフラワーと、花や草木の色彩豊かな空間に繋がっています。
切り花はもちろん枝木の種類も豊富で、思わず顔がほころびます。切り花は和の雰囲気のアレンジができるようにと和花も。1本から購入ができ、おまかせのブーケも販売されています。
フラワーアレンジメントやブーケは、地方への発送も可能で、丁寧に梱包してくれるため、大切な人への贈り物におすすめです。
新しく迎える年を、シンプルで洗練されたデザインの正月飾りで
「saku.」オリジナルの縁起を担いだお正月飾りもおすすめです。
「盛砂の松飾り」は、神様の依り代であり、結界の意味を持つ「盛砂」をイメージしています。根引の松を使うことで、〝歳神様に来ていただき、良い一年を迎えられるように〟という願いが込められています。一つでも対でも飾ることができます。モルタルの円錐部分は毎年使え、縄と松の飾り部分は毎年新しいものに交換できます(交換代のみ)。
掛け飾りの「杉箒(すぎぼうき)」は、長寿で神聖な木とされる杉で作られています。ほうきには「ははきがみ」という神様が宿るとされ、日本では古くから邪気を払い、魂を清める神聖な道具として使われる縁起物です。
春になると観葉植物の土替えの対応や、季節に合わせた植物の手入れについてなど、丁寧に教えてくれる「saku.」。季節を感じる植物との出会いを楽しみに、ぜひおでかけしてみてください。
saku.Botanicalworks(サク)
- 住所
- 鹿児島県鹿児島市城山町4−11
- 電話番号
- 099-210-7974
- 営業時間
-
11:00~20:00
※早仕舞いのときはInstagramのストーリーズでお知らせ - 定休日
- ※年末年始のみ
- 可能な支払い方法
- 現金・クレジットカード・電子マネー
- 駐車場
- 無
- @saku.botanicalworks
- Instagram/盆栽部門
- @saku.bonsai