黒薩摩と白薩摩が織りなす「つきの虫」の器たち、大島紬との融合した美しい桜島デザインカップも

黒薩摩と白薩摩が織りなす「つきの虫」の器たち、大島紬との融合した美しい桜島デザインカップも
LIFE
#天⽂館周辺
#鹿児島特産品 #プレゼント #お土産 #生活雑貨 #薩摩焼 #器

長閑な田園が広がる鹿児島市郊外に、親子2代で器を作る窯元「つきの虫」の工房があります。約30年前に薩摩焼宗家十四代沈壽官の元で薩摩焼を学び、その後独立。お父さまの家屋に隣接する農機具小屋に、登り窯や蹴りろくろを作り夫婦二人三脚で始めました。

大島紬との出会いから生まれる現在の作風

当時は粉引・焼〆・藁灰の器など、薩摩焼にこだわらず、作りたいと思うものを山のように作る日々。火の当たりや火色を引き出し、プリミティブ(原始的)で“土”を感じる勢いのある器を主に作っていました。
このときから、窯を焚く・ろくろを蹴る・文様を書くなど、そのひとつひとつの工程で、自分の中から湧きあがる“虫の知らせに逆らわない”ことを大切にしています。器の仕上がりは「焼きあがるまでは分からない」だからこその“経験”と“感覚”です。

▲桜島デザインカップ 大島紬の模様を転写して桜島をデザイン。大島紬の職人との共同作品

「つきの虫」で特に目を惹く作品が、大島紬の模様〝紬もん〟が転写された「桜島デザインカップ」。〝大島紬〟と〝薩摩焼〟2つの伝統工芸品が融合することで、今までにない作品となっています。この大島紬の作品をきっかけに、黒薩摩・白薩摩がベースとなる器など、現在の作風が生まれます。
目で見たときの美しさはもちろん触れた感覚などもデザインされており、使い込むほどに味わいのある器へと育つのが「つきの虫」の魅力です。

「つきの虫」個性豊かな器の数々。その中から一部を紹介

◆隣り合う2つのゆらぎ「1/fカップ」「f/1カップ」

2代目(新納文汰さん)は、そんな先代の思いを受け継ぎながらも独自の“感覚”をプラスした器を作っています。自身が料理をすることから、自分が使いたいと思えるものを“作って、使ってみる”を大切にしています。

そのひとつがこちらの作品。「1/f(エフぶんのいち)=ゆらぎ」という意味で、ろくろでできる自然なゆらぎのやわらかさがある作品です。縁が広く裾絞りの形状が「1/fカップ」、縁が狭く末広がりの形状が「f/1カップ」。交互に並べたときに、互いの形状がパズルのようにピッタリとはまる美しさだけでなく、納まりも考えられています。金属が主原料のマンガン釉を使用しているため、使うほどに変わる風合いが魅力です。

◆白薩摩と黒薩摩が美しい「あいがけ茶碗」

黒薩摩の釉薬と白薩摩の釉薬を掛け合わせた作品。2種類の釉薬が重なり合ったところがグラデーションになり、虹のような多様な色の変化が美しい器です。
「かごしまの新特産品コンクール2020 鹿児島市長賞受賞」の作品で、県外の人にもぜひ手に取って見てもらいたい銘品です。

◆ヒビ化粧が印象的な「BOWL(ボウル)」

どっしりとした存在感がありながらも、どことなく繊細さを感んじる器。「Dorokan(泥貫)」シリーズの特徴である表面のヒビを一部意図的にはぎ落とす「虫くい」タイプのものもあります。器それぞれが持つヒビの味わいと、手に触れたときの触感が個性的な器です。

◆両手で包みたくなる「Egg Cup 3(エッグ カップ3)」

白薩摩の白もんは卵の肌を、白薩摩の貫入は卵のひび割れを表現したカップ。白薩摩の微細な貫入が独特で不思議な世界感が人気の作品です。 「2019年かごしまの新特産品コンクールで観光連盟会長賞」を受賞作品で、贈り物にもお勧めです。

長く使ってほしいとの思いで、「つきの虫」の作品に限り、修繕可能なものは対応しています。
気になる作品は取り扱い販売店やイベントなどで、ぜひ手に取ってご覧ください。
イベント情報などは、Instagramに投稿するので、チェックしておでかけしてみて。
Instagram:@tukinomusi_official
HP:https://tukinomusi.jimdofree.com/ 

「つきの虫」の器が並ぶ、インハウス久永鹿児島天文館店

鹿児島県内では鹿児島天文館にある生活雑貨から家具、インテリアをプロデュースする「インハウス久永」 に多くの器が並びます。気になる器は、ぜひ手に取ってご覧ください。

/

インハウス久永 with LIVINGHOUSE
住所:鹿児島市東千石町16-17
電話番号:099-226-4321
営業時間 : 11:00〜19:00
定休日 : 水曜

その他取り扱い販売店紹介

◆鹿児島県内

鹿児島ブランドショップ
住所:鹿児島市名山町9-1県産業会館1階  
電話番号:099-225-6120
営業時間 : 10:00〜18:00
定休日 : 不定休

仙厳園
住所:鹿児島市吉野町9700-1
電話番号:099-247-1551
営業時間:9:00〜17:00
定休日:不定休
入場料:1,000円/ 大人 500円/ 6~15歳

さつまみやげ逸品館
住所:鹿児島市新照院町41-1城山ホテル鹿児島3階 
電話番号:099-248-9000
営業時間:(平日)7:00~11:00 16:00~22:00
(土日祝)7:00~11:00 14:00~22:00

Theさつま
住所:鹿児島中央駅2F 新幹線改札口内
電話番号:099-286-0421
営業時間:8:00~20:00

◆東京

忠之助商店
住所:東京都立川市錦町1-6-6
電話番号:042-512-7288

和の器 田窯
住所:東京都台東区西浅草1-4-3
電話番号:03-5828-9355
営業時間:10:00~18:00

本記事はライターが取材・校正を行った上で作成した記事です。
内容は2024年04月時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
※可能な支払い方法にある電子マネーにはQRコード決済も含みます。

follow me

SNSでも最新情報を発信中!