指宿に生まれた、ゆるりと過ごせるカフェ

鹿児島市街地から車で約1時間、観光地としても知られる指宿市に、2024年5月にオープンしたカフェ「ゆるり+(ゆるりと)」。抹茶や手網焙煎コーヒー、手作りのスイーツが楽しめる場所として、観光客はもちろん、地元の人にも親しまれています。

カフェがあるのは、店主ご夫婦宅の1階部分。リビングや和室だった空間を、喫茶室と茶室「ゆるり庵」にリノベーションしました。喫茶室には、庭の植物が眺められるカウンター席やテーブル席が設けられ、落ち着いた雰囲気。木のぬくもりに包まれて、心安らぐひとときを過ごせます。



四季を映す、彩り豊かな和菓子たち
月に1〜2回変わる季節の和菓子たちは、すべて店主の手作り。見た目にも美しく、季節の移ろいが感じられます。

この日は、初夏に花を咲かせる「やまぼうし」の練り切りと、ういろうの上に小豆餡がのった「水無月」が。7月初旬には、風鈴を模した練り切りや、水面のような錦玉羹(きんぎょくかん)に金魚の形の羊羹が浮かぶ「金魚泳ぐ錦玉羹」など、涼やかな和菓子が提供されました。
最新の情報や、これまで提供した和菓子はInstagramからも見られます。気になる人はチェックしてみてください。
開聞岳をイメージした、レアチーズケーキ「開聞岳」
オリジナルの洋菓子「開聞岳」も人気です。開聞岳を思わせる白いレアチーズケーキに、抹茶蜜をかけていただきます。レアチーズケーキには、地元の豆腐店の豆腐を使用し、あっさりとした味わいに。土台には米粉のシフォンケーキを使っています。中には、開聞岳の麓で育ったブルーベリーのジャムが忍ばせてあり、ほどよい酸味がアクセントになっています。
パッションフルーツやマンゴーのソースもあり、味のバリエーションも豊か。抹茶にもコーヒーにもよく合います。
また、夏季限定で同じく開聞岳をイメージしたかき氷も提供。抹茶蜜をたっぷりかけた「雲を被った開聞岳」や、イチゴソースに練乳とジャムを添えて夕焼けを表現した「夕日に映える開聞岳」、ブルーベリーソースを使った「雨に濡れたブルーな開聞岳」など、ユニークなネーミングに遊び心を感じます。
一杯ずつ点(た)てる抹茶や、手間ひまかけた手網焙煎コーヒー


季節の和菓子や、レアチーズケーキは、抹茶やコーヒーとセットで楽しむことができます。
抹茶には、京都や鹿児島など、各地の有機抹茶を使用。品種は時期や仕入れによって異なりますが、いずれも店主が吟味したものです。鉄釜で沸かしたお湯を使って点てる抹茶は、まろやかな口当たりと豊かな香りが魅力。心をほぐしてくれるようなおいしさです。

コーヒーには、世界各地から届いたオーガニックのシングルオリジンの豆を使用。生豆を一度お湯で洗ってから手網を使って焙煎し、ネルドリップで抽出しています。
この日の豆は、中深煎りのコロンビア。コーヒー豆の種類は、世界各国を旅するように毎週変わります。
そのほか、抹茶やコーヒーを使ったアフォガートやラテ、自家製シロップを使ったレモネードやジンジャーエールなど、暑い時期にぴったりなメニューも豊富です。
茶室「ゆるり庵」で、気軽に茶道体験

「ゆるり+」のもうひとつの魅力が、併設された茶室「ゆるり庵」での茶道体験。裏千家の形式に沿い、抹茶と和菓子をいただきながら体験できます。料金は1人2,500円で、前日までの要予約制。最大5名まで同時に体験ができます。

体験時には、手順をまとめたフリップや、作法のレクチャーもあるため、初めて茶道に触れる人でも安心。
抹茶の点て方や所作の意味などを、分かりやすく教えてくれますよ。
県内有数の観光地・指宿にある、穏やかな時間が流れるカフェ「ゆるり+」。丁寧に入れた一杯と、季節を映したお菓子、そして茶道体験を通して、日本文化にそっと触れられる場所です。
観光の合間や、少し心を休めたいときに、ふと足を運んでみてください。
ゆるり+(ゆるりと)
- 住所
- 鹿児島県指宿市十二町2128-2
- 電話番号
- 0993-23-4473
- 営業時間
- 11:00~16:00
- 定休日
-
月・火・水曜日+不定休
※詳しくはInstagramで確認を - 可能な支払い方法
- 現金・クレジットカード・電子マネー
- 駐車場
- 有(3台)
- @cafe.yururito