桜島を眺めながらいただく、磯地区の郷土菓子・両棒餅「桐原家両棒餅店」

桜島を眺めながらいただく、磯地区の郷土菓子・両棒餅「桐原家両棒餅店」
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仙巌園や桜島を望む磯海水浴場がある磯地区を訪れたら食べておきたい鹿児島名物・両棒餅(ぢゃんぼもち)。2本の串を刺した米粉の焼き餅に、熱々の砂糖しょうゆダレをたっぷり絡めた郷土菓子です。「ぢゃんぼ」の語源は「両棒」がなまったもので、武士が刀を2本差している姿に似ていることから名付けられたという逸話もあり、薩摩藩主の島津氏に献上されていたといわれています。

磯の海辺に、ひっそりと佇む甘味処「桐原家両棒餅店」。
大きな緑色の垂れ幕と三角屋根が特徴の建物に入ると、香ばしい香りが店先に漂っています。明治時代から続く老舗で、地元の人々に長年愛されてきたこの店では、作り置きをせず注文ごとに餅米をついた生餅を網で丁寧に焼き上げるスタイルを守り続けています。

注文から待つこと約5分ほど。とろみのあるタレがかかったツヤツヤの両棒餅が出来上がり。焼き餅は直径3〜4㎝ほどの一口サイズで、外はパリッと香ばしく、中はもっちりとした食感。鹿児島の甘口しょうゆと砂糖をベースにした甘辛くもさっぱりとしたタレに、ほんのり焦がした餅が絡み、後を引く絶妙なおいしさ。桐原家では、餅の焼き加減やタレにもこだわり、季節や気温に合わせて微調整しているそう。観光で訪れた人はもちろん、地元の常連客も多く、〝昔から変わらないほっとする味わい〟に温かさを感じます。

両棒餅は1パック9個入りで600円。持ち帰りのみの提供です。個数が多いときなどは、事前予約も受け付け。連休など時間帯によっては混雑するため、事前の予約をお勧めしています。

購入した両棒餅は、海側にあるテラス席でいただくこともできます。桜島と海を一望できる絶好のロケーション。タイミングが良ければ、野生のイルカが泳ぐ姿を目にすることもあるのだそう。そんな景色を眺めながら、両棒餅を頬張るひとときは、まさに鹿児島ならではのぜいたくな時間です。

2024年に新設されたJRの駅「仙巌園駅」から徒歩約5分というアクセスの良さも、観光客にとってうれしいポイントです。駅を降りてすぐに広がるのは、2015年に世界文化遺産に登録された「明治日本の産業遺産」の構成資産である島津家の別邸「仙巌園」。その先にある磯海水浴場では、夏休みの子どもたちが歓声を上げながら波と戯れ、家族連れがのんびりと過ごす姿も見られます。

磯地区には、桐原家をはじめとする数軒の両棒店が並び、それぞれに個性があるので、食べ比べてみるのもお勧めです。夏の磯地区で過ごす一日。桜島と錦江湾の絶景と歴史が織りなす風景の中で、鹿児島の郷土菓子・両棒餅を味わってみて。ぜひお出かけしてみてはいかが。

INFORMATION

桐原家両棒餅店

住所
鹿児島県鹿児島市吉野町9679
電話番号
099-247-1207
営業時間
10:30〜17:00(売切れ次第終了)
※持ち帰り専門店
定休日
水・木曜(祝日営業、振替日あり)
可能な支払い方法
現金・クレジットカード・電子マネー
駐車場
あり
Instagram
@kiriharake
本記事はライターが取材・校正を行った上で作成した記事です。
内容は2025年08月時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
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