肥薩おれんじ鉄道・阿久根駅から車で約4分の場所にある「irohana（イロハナ）」。店内には、生花やドライフラワー、観葉植物や苗ものに加え、アクセサリーや小物まで幅広く並び、彩り豊かな空間が広がっています。店主のshihoさんが2024年にオープンしたこのお店では、葬儀やお祝いのスタンド花、ウェディング装花なども手掛けています。

開業前のshihoさんは、別の仕事をしながら趣味でドライフラワーを作り、リースやしめ縄飾りをイベントで販売していました。身近な家族の不幸をきっかけに、人生の歩み方を改めて見つめ直し、花の道を志すようになったといいます。
「人の命の儚さに触れ、自分はどう生きたいかを考えるようになりました。庭仕事が好きな母の影響で、幼いころから花が大好きだったこともあり、思い切って花の仕事に挑戦することにしたんです。花屋で経験を積んだのち独立しました」とshihoさん。生花や植物の元気なエネルギーを日々感じながらお店を営んでいると、その温かで明るい人柄が店内にもあふれています。

店内は、壁の一面をピンクに塗り、コンクリートのグレーでまとめた空間。なるべく多くの種類をそろえるよう心がけている花や植物のカラフルな色合いが、訪れる人を明るく迎えてくれます。なかでもひときわ目を引くのが、個性豊かな花や植物たちです。

染め花が彩る、華やかなアレンジメント

/

8月のこの日、店先には南国らしい個性的な花々が並んでいました。垂れ下がる姿がユニークな「グロッパ」、観賞用に改良された赤いパイナップル「サンゴパイン」、スプレーバラやヒペリカムの実など。色とりどりの植物がそろい、見ているだけでも楽しくなります。

この日はお祝い用のスタンド花の注文が。白いユリを青に染めた花や、夏にぴったりのひまわりをメインにした華やかなアレンジ。鮮やかで発色の良い花々が、スタンド全体を豪華に彩っていました。

染め花も「irohana」の大きな魅力のひとつ。白い花を青に染めれば澄んだブルーに、ピンクの花に青を重ねれば、花びらの先から内側へと淡く広がるグラデーションに変わります。ガーベラなどを染め上げた、オリジナリティあふれるアレンジメントで演出してくれます。

個性豊かな観葉植物の世界

「irohana」では、生花やアレンジメントだけでなく、観葉植物も豊富に揃っています。なかには、まだ市場にあまり出回っていない、手に入りにくい品種もあり、それらを求めて指宿や福岡まで足を運ぶこともあるそうです。

このとき店頭にあったのが、緑の葉に白い模様が入った斑入りパキラの「ミルキーウェイ」などが。
熱帯アメリカのジャングルが原産のシンゴニウム「ピンクスプラッシュトリカラー」は、グリーン・ピンク・ホワイトの葉にスプラッシュ模様が散る華やかな姿が魅力です。

南ブラジル原産のフィロデンドロン「ピンクプリンセス ギャラクシー」は、紫褐色の葉に淡いピンクの斑が入り、細かい斑点がちりばめられており、その名の通り幻想的な雰囲気を漂わせています。
希少な品種で個性豊かな観葉植物との出会いも、ここで過ごす楽しみのひとつです。

SNSで話題の「ビッグフラワー」や、オリジナルの飾りなど

花や観葉植物のほかにも、「irohana」ならではのアイテムがそろっています。
SNSでも話題のカラフルなビッグフラワー（ジャンボフラワー）は、高さは約130cmもある造花で、部屋に飾るのはもちろん、手に持って写真を撮ると映えると人気のアイテムです。価格は1,800円からで、一部は自ら色を塗った特別仕様のモノも。 また、オープン前から作り続けているオリジナルのしめ縄やリースもファンが多いアイテム。「同じものは二度と作れない」というほど一点もののデザインで、その特別感が魅力です。

花や植物の楽しさを幅広く届けてくれる「irohana」。生花や観葉植物はもちろん、オリジナルアイテムやアレンジメントなど、ここでしか出会えない魅力が待っています。InstagramのDMや電話からでも注文ができ、地方への発送も行っているので、Instagramをチェックしてみて。
季節や仕入れによって店先に並ぶ花が変わるので、訪れるたびに新しい発見があるはず。阿久根を訪れた際は、ぜひ立ち寄ってみてください。