天文館の照国通りにある茶房「元」は、照国神社前通郵便局の隣にあるレンガ造りの建物の2階です。階段をのぼって扉を開けると、音楽が流れる落ち着いた雰囲気で、絵画や写真、柱時計などが飾られています。その中のひとつは、ボンボンと時を知らせる音が。茶房「元」は1976年に山形屋ベルクル広場近くにお店を構え、2006年に現在の場所へ移転しました。天文館で歴史のある多くの人に愛されるお店です。
美大を卒業したお客さんの絵画や、デザイン学校の学生さんが卒論で作ったというメニューなど、48年以上の歴史あるからこその〝人〟との繋がりを感じられるモノもあります。移転する前からのお客さんはもちろん、県外や海外からもリピーターとして訪れるなど、老若男女さまざまなお客さんが来店します。そのため、メニューの種類がとても豊富です。
茶房「元」オリジナルのブレンドコーヒーとスイーツメニュー
◆3種類のテイスト、茶房「元」のオリジナルブレンド
酸味と苦味が程よく調和された「シティ・タイプ」(550円)は、ゆっくりと抽出し、あっさりとした味わいにしています。もっと軽めなコーヒーが好きな人には「アメリカン・タイプ」を、コーヒーの苦味をしっかり感じたい人には「フレンチ・タイプ」がおすすめです。
その他にも、「ウィンナー・コーヒー」や、「カフェ・オ・レ」、黒砂糖が入った「溶岩コーヒー」なども。コーヒーが苦手な人には、紅茶やバナナジュース、ココアがあります。
◆ほろ苦さと甘みと、食感が楽しい「コーヒーぜんざい」
苦味が強い「フレンチ・タイプ」で作るコーヒーゼリーを使った「コーヒーぜんざい」(700円)は、長年人気のあるおすすめスイーツです。
プルンとしたほろ苦いゼリーに、ひんやり溶けるアイスと優しい甘さのあずき、サクっとしたウエハースの「コーヒーぜんざい」。苦味と甘みの相性も最高で、さまざまな食感が楽しめるスイーツです。
ブレッド・パスタ・ライスと楽しめる豊富な食事メニュー
9時からはモーニングセット、11時から15時まではランチセットが食べられます。その他にも、「バター・トースト」や「ピザ・トースト」などのブレッドメニューも。11:00以降であれば、さっぱりと食べられる「梅じゃこごはん」などのライスメニューや、パスタメニューもあります。どの時間に行っても食事が楽しめるのが魅力です。
◆ミートソースのいい香りが食欲をそそる「ボロネーズ」
パスタに使用する麺はイタリア産で1.4mmと細めのため、お子さんから年配の人まで食べやすいと人気。以前はまかない料理だった、ビーフカレーをパスタにかけた「カレースパゲッティー」など、どの味にも常連さんのファンがいるパスタメニューです。
その中から今回は「ボロネーズ」をいただきました。
テーブルに運ばれてきたとき、ミートソースのいい香りが食欲をそそります。お肉の旨みをしっかり感じる甘めのミートソースがパスタ麺によく絡む!ボリュームもちょうどよく、満足できる一品です。
+300円で、パン・ミニデザート・珈琲か紅茶が付くセットもあります。セットのコーヒーは、3つのオリジナルブレンドから好きなコーヒーが選べるのも嬉しいです。
珍しい物も多くあり。〝茶房「元」〟のネームがついた限定公衆電話は、初期のデザインを復刻したもので、今も使用することができます。電話機の横にはハンドルが付いていて、回すとオルゴールの音色が流れます。店主の元山さんが音楽好きということもあり、レコードプレイヤーや、スピーカーなど、音楽を楽しむこだわりの機材も。
ゆったりとした時間が流れる茶房「元」。本を読んだり、食事を楽しんだり、思い思いの時間を過ごしに、おでかけしてみてください。