霧島の天降川と中津川の交わる緑豊かな地に立つ「妙見温泉 おりはし旅館」の起源は、江戸時代中期。この地に住む折橋左門が川岸に泉源を発見し、湯壺を作ったのが始まりと言われています。数ある温泉の中で、その名が知られるようになったのは明治時代。西南戦争(1877年)で負傷した薩摩軍の兵士が湯治に訪れ、その傷を癒す効能を伝えたことから「キズ湯」の名で広く親しまれてきました。
源泉100%掛け流しの炭酸水素塩泉で〝美肌体験〟
現在も、おりはし旅館・別館に自噴する「キズ湯」。その泉質は、ナトリウム・カルシウム・マグネシウムを含む炭酸水素塩温泉、いわゆる重曹温泉で、体温よりやや低めの33〜35度のぬる湯が豊富に湧き出しています。浸かると炭酸の泡が肌にまとわりつき、お湯にとろけていくような感覚。同じ浴室には43度ほどのあつ湯(竹の湯)も湧いているので、ぬる湯とあつ湯の交互入浴を楽しめます。別館の温泉は宿泊客以外でも利用できるので、立ち寄りスポットとしてもお勧めです。
大正浪漫の薫るレトロな館で タイムトラベル
山と渓流に囲まれた約1万坪の敷地には、大正2年に建てられた本館と、13の離れ客室が立っています。木造2階建ての本館は、レトロな風情漂う大正建築。かつては宿泊施設として使用されていましたが、水害による移築を経て、現在、2階は個室の食事どころ、1階は宴会や結婚披露宴などの会場として活用されています。微妙な揺らぎのある窓ガラスや意匠を凝らした欄間など、大正浪漫を感じさせる空間には、喧噪とは無縁の穏やかな時が流れています。
離れ客室は、3棟の純和室と10棟の和洋室で構成。全室に内風呂と露天風呂があり、時間も人目も気にすることなく湯浴みを満喫できます。川沿いの客室では川のせせらぎが耳に心地よく、山側のお部屋では森閑とした静けさに包まれるよう。各客室では玄関や廊下のバリアフリーも施され、幅広い年代の旅人を優しく出迎えます。
鹿児島の食とお酒を楽しむ ぜいたくグルメ旅
食事は、黒毛和牛、黒豚、黒さつま鶏、お茶など、鹿児島産の山海の幸をふんだんに使った月替わりの懐石料理。地元・国分酒造の銘酒「安田」や「蔓無源氏」をはじめとする希少な銘柄を取りそろえ、鹿児島ならではの美食を提供しています。この他〝和牛日本一〟に輝いた鹿児島産黒毛和牛を堪能するステーキ・しゃぶしゃぶプラン、肉や野菜を温泉の蒸気で蒸し上げるオリジナル懐石プランなど、地産食材を堪能するさまざまなプランがあります。
食事制限がある人向けに開発された“無塩・無糖”のお料理も提供。食材本来の旨味を引き出した優しい味わいのお料理は、健康を気遣う人に喜ばれています。訪れるすべて人への気配りと優しさが、おりはし旅館の何よりの持ち味なのです。
妙見温泉おりはし旅館
- 住所
- 鹿児島県霧島市牧園町下中津川2233
- 電話番号
- 0995-77-2104
- チェックイン
- 15:00 ~(最終チェックイン:18:00)
- チェックアウト
- ~10:00
- 可能な支払い方法
- 現金・クレジットカード
- 駐車場
- 有
- ※立ち寄り湯(キズ湯・竹の湯)
-
10:00~15:00(14:00受付終了)入浴料 500円
※火曜・金曜は11時30分から入浴可