日置市美山にたたずむ、自然豊かな日本茶カフェ

日置市美山にある「HIOKI CHAHO（ひおきちゃほ）」は、JR伊集院駅から車で約10分の場所に位置する日本茶カフェ。〝Tea&Chill〟というコンセプトの通り、日本茶を楽しみながら、まったり、のんびりとした時間が過ごせます。

緑に囲まれた真っ白な外壁のお店の中に入ると、モノトーンと木を基調とした落ち着いた空間。お茶の色や香りに自然と意識が向くよう、シンプルな色合いで統一されています。テラス席からは、目の前に広がる茶畑や竹林を眺めながら鳥のさえずりに耳を傾けることも。ひと息ついて、深呼吸したくなるような、ゆったりとした時間が流れています。

日置産のお茶を味わう豊富なドリンクメニュー

「HIOKI CHAHO」で使われているお茶は、すべて日置産。オーナーの東さんが季節や時期ごとに茶葉を厳選し、焙煎やブレンドまで行っています。
どの温度帯でも渋みが出ないように仕上げられたお茶は、まろやかでやさしい味わい。〝急須でお茶を淹れることが少なくなったからこそ、気軽にお茶を楽しんでほしい〟という東さんの想いが込められています。

注文を受けると、目の前のカウンターで1杯ずつドリンクを作ります。
茶筅（ちゃせん）を使って点てるお茶の香りや、急須で淹れる煎茶の香りを直接感じられるのも、この店ならではです。

◆香り高く、すっきりとした味わいの「緑茶ラテ」

▲「緑茶ラテ」600円

/

人気の「緑茶ラテ」は、碾（てん）茶を粉末にする抹茶とは違い、煎茶用の茶葉を粉末にして使っています。すっきりとした甘みが特徴で、鼻を抜けていく茶葉の香りも魅力。ラテに使われているミルクは、緑茶の風味をそこなわないように、あっさりとした味わいのものを選んでいます。
緑茶ラテは、新茶の時期には「新茶ラテ」と名前を変えて提供。新茶ならではのフレッシュな甘みが味わえますよ。

そのほか、ほうじ茶の香ばしさとキャラメルソースの相性が絶妙な「キャラメルほうじ茶ラテ」や、トニックウォーターで抹茶を割った、爽快感のある「抹茶トニック」、緑茶とほうじ茶のフラッペなどのアレンジドリンクもあります。

◆渋みや苦みが苦手な人も飲みやすい「CHAHOブレンド煎茶」

▲「CHAHOブレンド煎茶」500円

/

ラテだけでなく、煎茶も人気のドリンク。おすすめは「CHAHOブレンド煎茶」です。お茶特有の渋みや苦みが苦手な人も飲みやすく仕上げられた煎茶は、香り豊かで爽やかなオリジナルブレンド。

ドリンクメニューには、「甘み・旨み」「すっきり・しっかり」のチャートが記載され、ひと目で味わいが分かるような工夫が施されています。メニューは、店内のタブレット端末や、インスタグラムのハイライトからも見ることができます。
オリジナルブレンドの他にも、やわらかな甘みと軽やかな口当たりが魅力の「つゆひかり」、奥深い甘みとすっきりとした旨みが魅力の「あさつゆ」、ほうじ茶、和紅茶、釜炒り茶があり、何度も訪れて、色々な味わいを楽しみたくなります。

見た目もかわいい「CHAHOの4色串団子」や、暑い時期に食べたい「ほうじアイス最中」

スイーツメニューにも、お茶がたっぷりと使われています。
粉末のお茶も製造しているこの店ならではの「CHAHOの4色串団子」は、SNSでも話題のスイーツ。お団子の上には、抹茶・緑茶・和紅茶・ほうじ茶の餡がクリーム状に絞られ、一口ごとに異なる風味が広がります。それぞれの茶葉の個性を楽しみながら、自分の好みの味わいをぜひ探してみて。

暑くなるこれからの時期にぴったりなのが、4月の中旬から登場している「ほうじアイス最中」。濃厚な自家製のほうじ茶粉末を白餡に練り込み、バニラアイスとほんのり甘い求肥（ぎゅうひ）を最中でサンド。パリッとした最中となめらかな餡、もちもちの求肥が一体となり、食感も楽めるひんやりスイーツです。
ほかにも、緑茶やほうじ茶の粉末を使ったアフォガードやプリン、日曜日限定の抹茶チーズケーキなどが揃っています。

鹿児島の〝茶いっぺ〟文化を伝える場所に

/

鹿児島には「慌てず、急がず、一杯のお茶を飲むくらいの余裕をもって」という思いやりの意味が込められた、〝茶いっぺ〟という言葉があります。
忙しい毎日の中では、急須でお茶を淹れる時間さえつくれないことも多いもの。でも、そんなひと手間が心を整え、豊かな時間につながると東さんは語ります。
「HIOKI CHAHO」が目指すのは、日本茶文化の入り口として、特に若い世代が気軽にお茶に触れられる場所。「ここがきっかけになって、日本茶のある暮らしをもっと楽しんでもらえたら」と話してくれました。

忙しさの中で、自分をねぎらう時間を忘れていませんか。心に余裕が生まれるひとときを、ぜひ「HIOKI CHAHO」で過ごしてみてください。