「dacco.myanmar」鹿児島で出会う、レトロフトの地下に広がるミャンマーの世界

「dacco.myanmar」鹿児島で出会う、レトロフトの地下に広がるミャンマーの世界
LIFE
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鹿児島市役所近くにある「レトロフト」は、築50年以上のビルをリノベーションした複合施設。その地下に、ミャンマーの手しごと品や雑貨のお店「dacco.myanmar / Concept Store(ダッコミャンマー/コンセプトストア)」(以下、「dacco.myanmar」)があります。
こぢんまりとした店内には、まるで小さなマーケットに来たような気持ちになるほど、さまざまな商品が並んでいます。

「dacco.myanmar」の本店はミャンマーの都市ヤンゴンにあり、ミャンマー各地の伝統文化を継承・発展させることを目的としています。また、生産者の生計向上やミャンマー産品の発信にも力を入れています。
鹿児島出身でミャンマー在住のオーナーの和田さんは、レトロフチトセの雰囲気や関係者の人柄に惹かれて、この場所に2021年にオープンしました。普段のお店は妹の山下理恵子さんが切り盛りしています。

長年受け継がれてきたミャンマーの伝統と技術を感じられる品

ミャンマーは、130以上の民族が暮らす多民族国家です。それぞれの民族に伝統があり、多彩な工芸文化が継承されてきました。それらをもっと知ってもらいたいと、さまざまな民族の手しごとの品が置いてあります。

▲つがいのフクロウの張り子
▲ミャンマーで昔から親しまれている張り子

◆多種多様な魅力あふれるミャンマーの布製品

民族によって素材や製法が異なるため、さまざまなデザインのものがあるのが魅力です。ひし形の模様が美しいカチン族の布のバッグや、ミャンマーの伝統衣装ロンジーの布を使ったバッグやシュシュなども置いてあります。

お店の入口に大きく広げて飾られていたのが、山岳民族の織物です。手織りした生地に手縫いの刺繍が施されています。描かれているのは日常の暮らしの営みや、その土地にいる動物たちです。刺繍は彩り豊かで、どこか温かみを感じさせる雰囲気があります。この布を使ったポーチなども販売されています。

シンプルながらも存在感のある2枚のストールは、蓮糸で作られた布です。1mの布を作るために約1万本の蓮の茎が必要とされるため、希少な糸とされています。
蓮の茎の繊維を傷つけないように折り、繊維を引き出して縒り合わせ、糸を作り、草木染をして織り上げるという、手間暇をかけ丁寧に作られています。ミャンマーでは、僧侶の袈裟(けさ)として使われる布です。冬は暖かく、夏は涼しく一年中使えます。使うほどにどんどん馴染み柔らかくなることも魅力です。

◆繊細な模様が美しいミャンマーの伝統漆器

繊細な模様の漆器は、ミャンマーを代表する伝統工芸品です。完成には約1年かかるというほど、手間をかけて作られています。
竹ひごで素体を作り、漆を薄く塗って乾かす工程を12回から20回繰り返し、数か月かけて乾燥させます。その後、小刀で細かい模様を彫り、色ごとに漆を流し込み、艶消しをして完成です。一つひとつに心を込めて作られています。

本来は色彩が豊富な漆器ですが、現代に合わせた色を入れない漆器も。角度を変えることで浮き上がる模様と漆の美しさを感じることができる品です。

◆母から娘に受け継がれてきた技術で作るアクセサリー「Hladeeシリーズ」

細いレース糸を結んで仕上げるタティングレースは、ミャンマーで受け継がれてきた伝統です。その伝統を守りながら、新しい形で表現されたのが「Hladeeシリーズ」。優雅なデザインは、ミャンマーにある花の柄で、繊細な美しさがあります。高い技術を持つミャンマーの職人Win Pa Paさんが一つずつ制作しています。

ここでは紹介しきれないほど、たくさんの手しごとの品がそろう「dacco.myanmar」。受け継がれてきた伝統を感じることができ、どのデザインも他にはないそれぞれの魅力があります。日本での実店舗は鹿児島だけですが、国内のイベントに出店することも。Instagramでお知らせしているので、ぜひチェックして、おでかけしてみてください。

INFORMATION

dacco.myanmar / Concept Store

住所
鹿児島県鹿児島市名山町2−1レトロフト 千歳ビル(3番扉入口近くの地下)
電話番号
070-8522-3462
営業時間
11:00~17:00
営業日
木曜のみ
可能な支払い方法
現金・電子マネー(pay payのみ)
駐車場
本記事はライターが取材・校正を行った上で作成した記事です。
内容は2025年01月時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
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