
志布志港から徒歩約30分、車で約5分。港町・志布志に、ホテルと飲食店、美容サロンを備えた複合施設が、2026年5月にオープンしました。
「HOTEL RACCAN(ホテル ラッカン)」は、明治期の商家「山中氏邸」と、江戸期の武家屋敷「木下氏邸」を活用した分散型ホテル。おにぎりと定食の店「山中商店」、土蔵を生かした美容サロン「Base 本店」に加え、2026年8月には、ベーカリーと予約制のチーズケーキ店の開業も予定されており、志布志の新たな注目スポットです。

ここは、船が港で帆を休めるように、旅人にも長い旅の途中で心と体を休め、次の旅路へ向かう活力を養ってほしい。そんな想いを込めて生まれた場所です。
運営する株式会社ラッカンの武元さんは、「歴史的建造物をただ保存するだけではなく、人が集い、泊まり、食事をし、営みが生まれることで、建物や文化は未来へ受け継がれていく」と話します。
明治の商家と江戸の武家屋敷。歴史を受け継ぐ宿泊施設

志布志は、鎌倉時代頃から交易で栄えた港町。平安時代末期から武士が集住して形成された日本遺産の志布志麓や、志布志城跡など、歴史の面影が残る地域です。


宿泊施設として生まれかわった「山中氏邸」は、明治期に建てられた商家で、志布志市指定文化財にもなっている歴史的建造物。白漆喰の壁や土蔵造りが特徴で、かつては油や味噌、醤油、砂糖などを扱う豪商の邸宅として使われていました。そこから車で約5分の場所にあるのが「木下氏邸」です。志布志麓に残る江戸時代末期建築と言われる武家屋敷。市指定文化財ではありませんが、貴重な建造物として長年市が管理してきました。
今回の建造物の改修には、伝統技法と現代技術を融合しながら、建物の意匠や風情を残しています。


館内の各所には、伊﨑田和紙(いさきだわし)を使用した障子や照明、ホテルレセプションの壁紙などが取り入れられています。和紙の原料である楮(こうぞ)を育て、その皮を剥いで作られる伊﨑田和紙は、明治時代から続く志布志の伝統文化のひとつです。
倉庫に眠っていた志布志焼が、オブジェとして空間に取り入れられるなど、滞在を通じて志布志の文化に触れられる魅力があります。
2つの貴重な文化的な建築の宿泊施設「HOTEL RACCAN」

1日3組が宿泊できる「HOTEL RACCAN」。どの客室も広々とした造りです。すべての浴室にはヒノキ風呂を備えており、癒しの香りに包まれながら旅の疲れをゆっくりとできます。食事付きプランでは、大隅地方の食材をふんだんに使った朝食や、鹿児島黒牛のすき焼きを夕食で楽しめます。

◆建物の風情を残した「山中氏邸」の客室



山中氏邸の2階には、「燈 – akari -」(2名室)と、「舫 – moyai -」(4名室)があります。現在のように2階を居室として使う概念がなかった時代は、収納として使われていたため、天井も低め。しかし、その歴史的な造りを生かしたまま客室として活用できるよう、建築基準法の適用除外を受けて改修しています。
「燈 – akari -」では、湾曲した梁や、当時の面影が残る窓など、広々とした空間のなかに、歴史ある建物ならではの静けさと落ち着きが漂います。

◆志布志麓にたたずむ武家屋敷。一棟貸し客室棟「木下氏邸」

木下氏邸は、一棟貸しの客室棟「水端 – mizuhana -」として提供しています。最大6名まで宿泊可能です。建造物がある志布志麓は、湧水の近くに武士が集住して形成された武家屋敷群。その歴史にちなみ、「水の始まり」を意味する“水端”という名前が付けられました。





部屋ごとに異なる趣や、窓から見える庭の風景も魅力のひとつ。夜には柔らかな灯りが空間を包み、昼とはまた違った表情を見せてくれます。さらに、南国の木々が茂る広々とした庭のデッキには、木製円筒形の小屋・バレルサウナを完備。歴史的建造物に泊まりながら、ゆっくりと過ごし、心身を整える、贅沢な時間が楽しめます。


おにぎりと定食の店「山中商店」

山中氏邸の1階にある「山中商店」は、宿泊客だけでなく、一般客も気軽に利用できる食堂。提供するのは、おにぎりや定食など、どこかほっとする家庭的なメニュー。コク深い山中醤油を使った「唐揚げ定食」をはじめ、「銀鮭定食」、「豚のステーキ」、「うどん定食」など。今後は、刺身定食や松花堂弁当など、新たなメニューも予定しているそう。テイクアウトメニューや山中醤油の販売もしているため、ドライブの際に、立ち寄ってみて。
【山中商店】
電話番号:099-478-7413
営業時間:11:00~17:00 (売切れ終了)
※店内飲食~14:30 、持ち帰り~17:00
定休日:月曜
Instagram:@yamanaka_shoten
土蔵を生かした美容サロン「Base 本店」

山中氏邸の裏の敷地にある土蔵を活用した美容サロン「Base 本店」。
重厚感のある土蔵の趣を残しながらも、どこか特別感のある空間。歴史的建造物の中で過ごす美容時間は、日常とは少し違う体験を味わえます。



ウェディングのフィッティングルームが完備されているため、目の前の芝生広場でのガーデンウェディングや、山中氏邸での食事会ウエディングとして利用できます。
宿泊者だけのプランもあるため、チェックしてみてください。
【Base 本店】
電話番号:099-478-7414(予約はこちら)
営業時間:9:00〜18:00
定休日:月曜
Instagram:@base_honten

宿泊、食事、美容、そしてこれから始まるベーカリーやチーズケーキ店。歴史的建造物の中で、さまざまな営みが重なり合うことで、この場所には少しずつ新しい風景が生まれています。その日々の積み重ねが、建物や地域の文化を未来へ受け継いでいくのかもしれません。
港町・志布志を訪れた際は、ふと立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
HOTEL RACCAN(ホテル ラッカン)
- 住所
- 鹿児島県志布志市志布志町志布志2丁目19−24
- 電話番号
- 099-478-7411
- @hotel_raccan
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