仙巌園に隣接する博物館「尚古集成館」で鹿児島の歴史と文化を

仙巌園に隣接する博物館「尚古集成館」で鹿児島の歴史と文化を
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▲名勝 仙巌園の入り口

錦江湾と桜島を望む場所にある「名勝 仙巌園」は、2015年に〝明治日本の産業革命遺産〟として世界文化遺産に登録されました。園内はおよそ1万5千坪の広大な大名庭園で、四季折々の花々が咲き誇り散策はもちろんのこと、伝統文化の学びや体験もでき、観光名所として県内外から多くの人が訪れます。また季節の催しなど、県民にとっても親しみのある場所です。

▲「鶴嶺神社」
▲「薩摩切子工場」
▲「磯工芸館」

その他にも、近隣には島津家歴代当主とその家族が祀られている「鶴嶺神社」や、島津薩摩切子の製造工程を間近で見学できる「薩摩切子工場」、薩摩切子が展示販売されている「磯工芸館」などがあります。
また、博物館である「尚古集成館」が2024年10月にリニューアルオープンしました。そのため今回は「尚古集成館」展示の一部と魅力を紹介していきます。

2024年10月リニューアルオープン!「尚古集成館」展示と魅力を紹介

▲尚古集成館の入り口正面
▲尚古集成館内の様子
▲窓際に並ぶ解説パネル

「尚古集成館」は、幕末に薩摩藩主の島津斉彬によって建設された集成館機械工場で、現在は島津家や集成館事業の歴史を学ぶ博物館です。石壁と木材を組み合わせて造られたこの建物は、日本最古の現存する洋式工場として国指定重要文化財および世界文化遺産に指定されています。そのため、この貴重な建築物の魅力を生かした展示も見どころのひとつです。

▲収蔵庫だった扉の向こう側も新たに解放

当時の状態そのままの梁や、窓に使用されるゆらめきガラスなどが見られます。博物館でありながら、窓から明るい日差しが入る「尚古集成館」は、中心に展示物が並び、その周りを囲むように解説パネルが設置されています。

▲旧集成館機械工場のときの、ゆらめきガラス

館内に入って右側より、島津家の成り立ちから展示が始まります。
初代忠久(ただひさ)が島津の姓を名乗るきっかけとなった、源頼朝からの書状。この古文書の現物は、国宝「島津家文書」として東京大学史料編纂所蔵に保管されています。ここでは、東京大学の協力の下、紙の劣化まで再現した貴重な資料の展示を見ることができます。

▲海外貿易について詳しく書かれた解説パネル
▲左から「香木」、「硫黄」、「夜光貝」の中世の貿易品

海外貿易を盛んに行ってきた島津家。海のつながりとして、貿易品の展示はもちろん、海外の情報や文化を取り入れ時代を切り開いていく背景を知ることができます。

▲戦国時代の展示。雨を吉兆とみなした島津家が戦のときに掲げた時雨軍旗(中央)

戦国時代に九州のほぼ全域を支配するまでの多難な歴史の歩みや栄枯盛衰が解説されています。戦国時代の展示では、高精細画像を使って複製した雨を吉兆とみなした島津家が戦のときに掲げた時雨軍旗や、戦国の世でも盛んに行われていた貿易に関する鉄砲の展示と解説を見ることができます。
鹿児島県出身で俳優・歌手の上白石萌音さんがナレーションを担当する、この時代の解説動画も常時上映されており、ここでしか見られない映像です。

▲梁のところまである、久光(左)と島津斉彬(右)の石膏像
▲庭園内の発掘調査で出土したもので「磯焼物所」と墨書がなされた陶器片
▲機械工場で実際に使用されていたものが展示

館内に入って左側には、島津斉彬と久光(上半身のみ)のひときわ目を引く大きな石膏像があります。ここから先は幕末から近代の展示スペースです。
集成館機械工場ができるまでの背景や、近代的な技術の導入を図った近代化事業について展示解説がされています。斉彬の時代には、軍事的なことだけでなく、薩摩切子や焼き物の開発も行われていたことが分かる展示もあります。斉彬の死後、その志を継いだ久光が再び事業を進める時代へと展示が続いていきます。

▲このときは秋の企画展

実際の建築物である「尚古集成館」で学ぶ歴史は、近代までの展示を見終わると、再び旧集成館機械工場としての館内をじっくり観察したくなる内容となっています。
常設展示とは別に、温度や湿度が管理された企画展示コーナーでは、紫外線に長時間さらせない貴重な展示が時期に合わせて行われます。そちらもぜひご覧ください。

「名勝 仙巌園」見どころ満載の大名庭園と別邸を散策

▲島津家の別邸

▲島津家の別邸での展示の一部

▲島津家の別邸内

▲島津家の別邸の中庭

▲部屋ごとに異なる釘隠し

▲御殿の化粧の間

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「名勝 仙巌園」の園内も、歴史的に価値の高い建造物や江戸時代の正門である錫門(すずもん)、猫を祭った猫神など見どころが満載です。 万治元年(1658)に島津家19代光久によって築かれた島津家の別邸。内覧ができ当時を物語る写真や資料も数多く展示されています。

薩摩切子のカットをはじめ伝統文化を学べる体験もでき、鹿児島の観光名所として県内外から多くの人が訪れる場所であり、季節の催しなど県内の人にとっても重要な場所となっています。

▲上部に島津家の家紋「丸十紋」が彫られた明治の正門
▲特産品やお土産のお店

「尚古集成館」の企画展をはじめ、「名勝 仙巌園」でも時期によってさまざまな行事が行われ、散策し景色を眺めるだけでも充分に楽しめる場所です。ぜひ公式HPやInstagramでチェックしてみてください。

INFORMATION

尚古集成館

住所
鹿児島県鹿児島市吉野町9698-1
電話番号
099-247-1511
営業時間
9:00~17:00
定休日
年中無休
入場料
一般:1,600円
小中学生・高校生:800円
可能な支払い方法
現金・クレジットカード・電子マネー
駐車場
有(駐車料金:500円)
公式HP/尚古集成館
https://www.shuseikan.jp/
Instagram/仙巌園
@sengan_en
公式HP/仙巌園
https://www.senganen.jp/
本記事はライターが取材・校正を行った上で作成した記事です。
内容は2024年10月時点の情報のため、最新の情報とは異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
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