
茶畑の景色が広がる南九州市。観光スポット「番所鼻自然公園」から車で約6分の場所に「だしとお茶の店 潮や、」(以下、「潮や、」)があります。 築100年以上の古民家を活用した店内は、梁などの木材の風合いに、時の積み重なりが感じられる空間。ひと際目を引くステンレスのカウンターには、洗練された茶器が並び、モダンな雰囲気を添えています。

ここはかつて、塩や食品、生活用品を扱う「濵崎新造商店」として、地域の暮らしを支えてきた場所。「塩屋」と呼ばれ、親しまれてきました。
その建物を、NPO法人頴娃おこそ会が地元大学の建築科の学生やボランティアとともに再生し、コミュニティースペース「塩や、」として、人が集い、つながる場を担ってきました。

その役割を受け継ぎながら、2021年にオープンしたのが「だしとお茶の店 潮や、」です。南薩摩のだしやお茶の魅力を伝えるカフェ兼セレクトショップを営みながら、イベントやツアーの企画を通して、生産者と直接ふれあう機会や、茶畑や茶葉に触れる体験を提供しています。


営むのは、株式会社オコソコ代表の蔵元恵佑さん。南九州市の地域おこし協力隊として鹿児島市内から頴娃へ移住し、地域に根ざした活動を続けてきました。
空き家を活用した宿泊施設「ふたつや、」「かこゐ」の運営をはじめ、空き家と移住の総合案内所「conne」なども手がけています。
そうした取り組みのひとつが、「お茶のある暮らしを届ける」をテーマにしたプロジェクト「TEA LABO(ティーラボ)」です。WEBマガジン「TEA LABO CHANNEL」では、お茶そのものだけでなく、その背景にある生産者に焦点を当てた記事を、noteで発信しています。

お茶の生産者の人柄や思いを映す一杯を



「潮や、」では、「TEA LABO CHANNEL」で紹介している生産者の茶葉(一部)を取り扱っています。
煎茶やほうじ茶の販売に加え、淹れたての一杯を味わえるのも魅力。カウンターで一杯ずつ丁寧に淹れていく様子も、この店ならではの光景です。
同じ品種でも、その年ごとに異なる味わいを見せる茶葉は、時期に合わせて入れ替わります。それぞれの特徴はもちろん、生産者の人柄やお茶づくりへの思いが添えられているのも、この店ならではです。
◆このときの知覧煎茶「あさつゆ」「おくみどり」「茂2号」

・あさつゆ
宮原光製茶が手がける「あさつゆ」は、知覧後岳で摘み取られた一番茶。玉露を思わせるような濃く鮮やかな水色と、濃い旨みが印象的です。渋みはやわらかく、口当たりはなめらか。お茶をじっくりと感じたいときに選びたくなる一杯です。
▼三代目・宮原健さんの「TEA LABO CHANNEL」インタビュー記事
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・おくみどり
シングルオリジン日本茶専門店・はるとなりが手がける「おくみどり」。山の空気を思わせるような清らかで奥行きのある香りが広がります。味わいには緩やかな強弱があり、飲み進めるごとに表情が変わるのも魅力。香りと余韻を楽しみたいときに選びたい一杯です。
▼はるとなり創業者・永山和博さんの「TEA LABO CHANNEL」インタビュー記事
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・茂2号
下窪勲製茶による「茂2号」は、知覧茶のなかでも特に早摘みされる希少品種。この年は、口に含んだ瞬間に広がる力強い香りと、キレのある渋みが際立つ味わいでした。輪郭のはっきりとした風味が印象に残る一杯。お茶の個性をしっかり感じたい人におすすめです。
▼三代目・下窪健一郎さんの「TEA LABO CHANNEL」インタビュー記事
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鹿児島県枕崎の本枯節を使ったオリジナルブレンドのだし

「潮や、」のもう一つの味が、オリジナルブレンドのだしです。
かつおの町・鹿児島県枕崎でつくられるかつお節「本枯節」に、いわし煮干しや焼きあご、あじ節、昆布を重ね、香り高く、奥行きのある味わいにしています。鍋に入れて煮出すだけで、家庭でも手軽に本格的なだしが取れると人気です。
◆お茶にあう、じっくりとだしを含んだやさしい味わいの「だし稲荷とお吸い物」

だし稲荷には、熊本県玉名郡南関町に江戸時代から伝わる特産品の南関あげを使われています。油抜きをしたあと、じっくりとだしを含ませ、ふわりと軽やかで、もっちりとした独特の食感。噛むほどにじんわりと、やさしい甘みとだしの旨みが口の中に広がります。お吸い物は、海苔のみを合わせたシンプルな一椀。だしそのものの香りが際立ちます。どちらも、ほっとする味わいで、お茶と一緒に楽しみたいメニューです。


お茶の余韻を楽しむ、ラテや季節の甘味
「潮や、」のラテやスイーツも、お茶の香りや味の重なり、そして余韻を大切にしています。抹茶やほうじ茶のラテに加え、季節ごとに変わる甘味のメニューも楽しみのひとつです。
◆知覧の有機抹茶を使った濃い抹茶のラテメニュー/「抹茶チョコラテ」

知覧の有機抹茶を使ったラテは、「抹茶ラテ」「黒蜜抹茶ラテ」「抹茶チョコラテ」の3種類。注文ごとに抹茶を点てて提供するため、香り高く、深い緑色が美しい一杯に仕上がります。
抹茶本来の風味に低脂肪ミルクを合わせることで、苦みはやわらぎ、すっきりとした口当たりに。チョコレートとマーブル状に仕上げた「抹茶チョコラテ」は、上品な甘みとコクが加わり、混ぜながら飲み進めるごとに味わいの変化が楽しめます。
◆お茶を使った季節を感じるパフェメニュー/「いちごミルクティーパフェ」(期間限定)

いちごの季節限定で登場する「いちごミルクティーパフェ」。トップにはフレッシュないちごとバニラアイスが添えられています。グラスの中には、なめらかなホワイトチョコババロアといちごミルクムース、生クリームを重ね、サクッとしたミルククッキーが食感のアクセントに。下層には香り豊かな和紅茶のゼリーが広がり、華やかな一杯に仕上げられています。

甘さは控えめで、いちごのフレッシュな酸味とバニラのコク、和紅茶の余韻が重なり合うバランスのよい味わい。別添えの和紅茶シロップを加えると、まろやかな苦みと香りが引き立ち、全体の甘さが引き締まります。
パフェは季節ごとに内容が変わり、甘味はほかにも、3種の団子やぜんざい、あんみつなどがあります。詳しくは、「潮や、」のInstagramで確認してみてください。

頴娃には、鳥居から本殿まで釜の蓋を頭にのせて歩く“願掛け”で知られる「射楯兵主神社」や、タツノオトシゴが泳ぐ姿を間近で見られる「タツノオトシゴハウス」といった、個性ある観光スポットがあります。また、薩摩富士と呼ばれる開聞岳と南シナ海を一望できる「番所鼻自然公園」など、自然を感じられる場所も点在しています。
週末や連休には、「だしとお茶の店 潮や、」とあわせて、頴娃のまちを巡ってみてはいかがでしょうか。道中に広がる茶畑の景色も、ぜひ楽しんでみてください。
だしとお茶の店 潮や、
- 住所
- 鹿児島県南九州市頴娃町別府358
- 電話番号
- 070-4127-4306
- 営業時間
- 11:00~17:00
- 営業日
-
土・日・月曜
※不定休のためInstagramのカレンダーで確認を - 可能な支払い方法
- 現金・クレジットカード・電子マネー
- 駐車場
- 有
- @sioya.store
- 株式会社オコソコ リットリンク
- https://lit.link/okosoco