指宿駅から車で約4分の場所にある「ST.college（ストカレッジ） Coffee & Breakfast」（以下、「ストカレッジ」）は、朝7時にオープンし、モーニングとランチが楽しめるカフェです。
グリーンのオシャレな外観が目を引き、店内に入ると木の温もりを感じる空間。入口すぐのカウンターにはメニューが置かれており、注文と会計を済ませてから席で待つスタイルです。

ここは店主の内薗さんが「オーストラリア・メルボルンのカフェ」をコンセプトに、2024年にオープンしました。大学院時代、ワーキングホリデーで訪れたメルボルンでフランス料理店に勤めながら暮らした経験が、このカフェの原点になっています。
「メルボルンは信号よりもカフェが多く、裏路地にもたくさんのカフェが並び、早朝から営業していました。若者やお年寄り、会社員など、さまざまな人がそこで過ごす時間を大切にし、豊かな暮らしの一部になっているのを感じました」と話す内薗さん。「ストカレッジ」も、出勤前や夜勤明けのお客さん、地元の年配の方々の憩いの場となっています。さらに、コーヒーやパウンドケーキ、キッシュなどはテイクアウトも可能で、気軽に立ち寄れるお店です。

「ストカレッジ」ならではのメルボルンのカフェメニュー

メルボルンは多様な食文化が融合し、バラエティ豊かな料理が楽しめる街。シンプルな調理法で素材の味を生かしながらも、お店ごとに異なるスタイルで提供されています。
そんなメルボルンで味わった料理を「ストカレッジ」ならではのメニューで楽しませてくれます。朝はオープンサンド、昼はオープンサンドやパスタ、カフェメニューで本場の雰囲気を味わうことができます。

◆オーストラリアの定番朝食「スマッシュアボカド」

ライ麦パンの上に、アボカド、ポーチドエッグ、サラダがのったボリュームのあるオープンサンドです。一般的な潰したアボカドではなく厚めにカットしたアボカドで、それぞれの食材のフレッシュなおいしさが楽しめます。その食材を引き立てるのが、仕上げにかけられた自家製のデュカ。砕いたナッツと数種類のスパイスをブレンドした、オーストラリアで親しまれているエジプトのミックススパイスです。爽やかな香りとザクザクとした食感がアクセントになっています。

さらに、付け合わせのマッシュドポテトやピーナッツバターソースと一緒に味わうのもおすすめです。自家製のピーナッツバターソースは自然由来のブラウンシュガーを少量加え、ピーナッツ本来の香りとやさしい甘さが広がります。どの食材とも相性がよく、食べるたびに新たな味の発見がある楽しい一皿。バランスの取れた朝食メニューで、ひと口ごとに異なる風味を楽しめます。

◆クリーミーな味わいの「きのこのブルスケッタ」

しめじ、ひらたけ、大黒しめじなど、たっぷりのきのこに、濃厚なクリームソースをたっぷりとかけたオープンサンド。クリームが染み込んだライ麦パンは、しっとりしながらも噛み応えがあり、きのこの旨みと相性抜群です。ポーチドエッグを絡めると、黄身のコクが加わり、さらに奥行きのある味わいに。爽やかな香りとほろ苦さのあるディルがアクセントになった、一皿です。

ランチには「季節のスープ」が付きます。
この日は、鹿屋市の「南光農園」の菊芋を使ったポタージュ。菊芋の濃厚な甘みと、ほのかに感じるシャキシャキとした食感が楽しめるスープでした。

エスプレッソをベースとしたカフェメニュー「ロングブラック」と「ティラミス」

メルボルンではエスプレッソベースのコーヒーが主流。そのため、「ストカレッジ」でもエスプレッソにお湯を加えた「ロングブラック」などを提供しています。
使用する豆は東京のロースタリーから仕入れたもので、中深煎りならではのバランスの取れた苦みとクセのない味わい。エスプレッソの豊かな風味と香りを存分に楽しめます。

そのエスプレッソを使った「ティラミス」は、ふんわりなめらかな口当たり。エスプレッソを染み込ませたサヴォイアルディと、濃厚なマスカルポーネクリームの二層が織りなす、満足感たっぷりのスイーツです。

朝の爽やかな時間にぴったりなオープンサンドや、エスプレッソの香りが広がるコーヒー、本場の味を楽しめるティラミスまで、「ストカレッジ」にはメルボルンのカフェ文化を感じられる魅力が詰まっています。
ふらっと立ち寄ってテイクアウトするのも、ゆっくりと店内で過ごすのもおすすめ。心地よい空間で、こだわりのコーヒーと一皿を楽しんでみてはいかがでしょうか。