油っこいものを食べると胃が重たくなって回復までに時間がかかる。
冷たいものをたくさん食べると体内の冷えがもとにもどらない。
床の物を拾うだけで膝がわなわなと笑いだす。そのなんとも滑稽な自分につられて笑うけれど、本音はまったく笑えない。
身体が30代とは明らかに違うと気がついたのが、2年前、40歳のときだった。
栄養バランスを考えた食事や筋力アップのための運動…考えるだけでも気が重い。けれど、このまま50代を迎えることは難しいのだと感じていた。
それでも、やりたくないことは、やりたくないし。仕事以外でそんなにパワーを使いたくない。ここでは、こんなものぐさな私が、習慣にすることができたことを書いていこうと思う。
◆ピラティスを習慣にしたい。だから、通うまでの流れを意識してみた
もともと運動が苦手で、走ることは絶対にしたくない。次に思い浮かんだウォーキングも、夏になれば「暑い~!」と言ってやめてしまうだろうなと思った。外での運動はきっと続かない。だからジムに通うことを考えたけれど、トレーニングマシンを使って鍛える自分がまったく想像できなかった。
そんなふうにあれこれ考えていたとき、たまたま見つけたのがピラティスだった。「これならできる」という謎の自信だけで体験へ行き、「どうにかしなくちゃ」という思いで、そのまま入会した。
あれから、もうすぐ2年。
続いている理由は、“頑張って”通ったからではなく、通う流れをスムーズにしたから。スケジュールに「ピラティス」と入れるだけでなく、「何時に家を出る」「何時のバスに乗る」「何時に帰る」と、前後の予定まで決めてしまう。この一連の流れがスムーズであればあるほどいい。ピラティス帰りのバスは、待ち時間が少なければすくないほどいい。なるべく流れは途切れず、さも当然の日常のようにしてしまうのだ。 そして、通っているうちに、ピラティスそのものもが好きになった。自分の身体のクセに気づき、それが少しずつ変わっていくのが面白い。「こんなにも自分のことを知らなかったんだ」と気づかされ、「もっとこうなりたい」という気持ちが湧いて、楽しく通っている。
◆お酒を飲まない暮らしがしたい。だから、環境の意識をすこし変えてみた
晩酌を一日の締めくくりの楽しみとしていた私が、今年から自宅ではお酒を飲まなくなった。いただき物や旅先で出合ったお酒をたまに飲むことがあるから、禁酒や断酒とは違うゆるい感じ。それでも、長い習慣を変えるのは、強い意志が必要なように感じる。けれど、そうではなかった。
「家でお酒を飲むのやめよう」と急に思ったのは、時間をもっと大切にしたかったから。お酒を飲むと、だらだらと時間を使ってしまう。身体はむくみ、自分本来のコンディションがわからなくなる。
なんだか頭と身体が重たいなと思い、お酒を飲まない日をつくってみたら、想像以上に時間が充実して、翌日の頭と身体が軽い。眠るまで脳がクリアだから、読書の内容が入ってくる。それがとても心地よかった。
意識することはシンプルで、「今日だけまあいいか」と思える状況をつくらないこと。コンビニではお酒売り場を見ない。スーパーでもお酒コーナーには近づかない。というか、そのコーナーは、存在しないものとして買い物をすませる。ちょっとした小さな意識だけれど、意外なほど効果がある。
我慢はしていなしいし、誘惑と戦うこともない。これも、さも当然かのようにすることがポイントだった。
今回、習慣にしたことは、「自分を変えなきゃ」と強く意志を持ったわけでも、「こうしなくちゃ」と自分を追い込んだわけでもない。ほんの少し意識と生活の導線を変えただけ。
もちろん、やったことがすべてうまくいくわけではないし、たまたま自分に合っていたということもある。私自身、これまで三日坊主になったことも、同じことを何度も繰り返したこともある。それでも、実験するような気持ちで、いつものやり方を少し変えてみる。すると案外、思っていたよりストレスなく続けられる。その小さな変化や気づきが習慣へと変わっていくのかもしれない。