鹿児島のおでかけメディアサイト「あちこち」は、2024年4月に公開してから約2年半が経ちました。現在、公開している記事は700本を超え、多くの方に読んでいただいています。また、同時に始めたInstagramアカウントも1万フォロワーを超え、これまでこつこつと続けてきたことが、少し報われたような気持ちです。
このコラムは、その記念(?)として。また、メディアサイトが4年目に入る前に、改めて書いておきたいと思うことを綴ります。拙いところもあると思いますが、最後まで読んでもらえるとうれしいです。
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あちこちに掲載している記事(イベント情報以外)は、編集者やライターが実際に現地へ出向き、インタビューと撮影を行っています。
この仕事をしていると、「SNSで十分ではないか」「記事は読まれないから必要ないのではないか」「ライターの仕事はAI時代には淘汰されるのではないか」と言われることがあります。
では、SNSで誰もが自由に情報を発信でき、AIを使えば文章もつくれる、そんな時代に、なぜ私たちは取材をして記事を書くのか。
今回は、「あちこち」を運営する中で、私自身が感じていること、考えていることを書いてみたいと思います。
SNSがあるのに、なぜ記事を書くのか
まず、SNSと編集記事では、役割が違うと思っています。SNSが「接点をつくる」ものだとすると、私たちが書く編集記事は「情報を蓄積し、信頼につなげる」ものです。
SNSの魅力は、自分たちで気軽に発信できることです。写真や動画を使って、短い時間で情報や印象を届けることができます。最近は検索でヒットすることもありますが、それでも多くの投稿は、時間がたつにつれて新しい情報に埋もれていきます。
また、短い時間で分かりやすく伝えることに向いているSNSでは、その場所の背景や詳しい情報まで届けることが難しい場合もあります。そのため私たちは、SNSを「まず知ってもらう」「興味を持ってもらう」ための入口や、コミュニケーションの場として活用しています。
あちこちの記事は、読み物としてじっくり読んでもらうことを前提にしています。ただ、インタビューで聞いたことや、実際にその場所へ出向いたときの感想を、そのまま記事にするわけではありません。取材で得た情報の中から、読者の関心につながるものを選び、どんな言葉や表現なら、実際の雰囲気や魅力をずれることなく伝えられるのかを考え、一つの記事にまとめています。
必ずしも取材先が伝えたいことと、読者が知りたいことは同じではないからこそ、その間に立ち、情報を整理し、読者に届けることが私たちの役割だと思っています。
AI時代だからこそ、編集者が出向き、記事を書く
では、知りたいことがあれば、すぐにAIに聞ける今、取材先へ出向き、記事を書く意味はどこにあるのでしょうか。
AIは、インターネット上にあるさまざまな情報をもとに、知りたいことを整理して答えてくれます。そのため、そのもとになる情報がネット上にきちんと残っていることが、これまで以上に大切になってくると思っています。
ネット上には、個人の感想や口コミもたくさんあります。その人が実際に訪れたからこそ分かることや、その人ならではの体験があり、それも大切な情報の一つです。
一方で、口コミだけでは、それがいつの情報なのか、今も同じ状況なのか、書かれていることが事実として確認されたものなのかまでは、分からないことがあります。
だからこそ、実際に現地へ出向き、自分の目で見て、話を聞き、確認した情報を記事として残していくことに意味があると思っています。
もちろん、一つの記事だけですべてが分かるわけではありません。さまざまな人や媒体が、それぞれの視点から情報を発信し、それらがネット上に積み重なることで、知りたいことを調べるときの判断材料が増えていく。そうした環境をつくっていくことも、これからのWebメディアにできることの一つなのではないかと感じています。
メディアサイトを開設してからこれまで、このような思いで「あちこち」を運営してきました。AIで文章をつくることが当たり前になっても、人に会い、話を聞き、実際に見て確かめることの意味は、なくならないと思っています。
これからもあとから検索して見つけてもらい、必要なときに読み返してもらえる記事をつくっていきます。
「あちこち」では、こうした考えを大切にしながら、日々取材をして記事をつくっています。「実際に取材をして記事で伝えてほしい」というご依頼も承っています。
取材・記事掲載については、こちらで詳しくご紹介しています。
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